藤川球児、夢を繋ぐ侍戦士に伝えたいこと 星野ジャパン同窓会・完結編
北京五輪との違い、侍ジャパンとして戦う意義
北京五輪のマウンドで熱投する藤川氏。代表のユニフォームに袖を通した男だからこそ、伝えたいことがある 【写真:YUTAKA/アフロスポーツ】
だがその後、野球日本代表が「侍ジャパン」が常設化され、「ワンチームの団体になった」と藤川氏。北京五輪当時と比べて「メンバーがガラッと変わって、今回はWBCも五輪も同じ土俵のメンバー。(日本代表として)いよいよ洗練されてきたところに、東京五輪というビッグチャンスがきた」と期待。さらにその期待は、ただ集まって、ただ戦うだけではないと訴える。代表選手たちに「野球がこれだけ国民に愛されている中で、『出場して頑張りたい』だけでいいのか」と問いかける。
藤川氏は言う。日本代表に選ばれた選手たちがすべきことは、「子供たちに夢を持たせられるかどうか」だと。そして「僕は“夢をつなぐ”と思っている。13年前に自分たちが北京五輪に出て負けた。でもWBCでは2回勝った。その姿を見て頑張りたいと思った選手たちが今、野球界にいる。彼らが同じ思いをつないでいってもらわないといけない」と続ける。
熱く、冷静に、日本らしいワンチームで
北京五輪ではチーム最年少だった田中将大(右から2人目)。今大会は投手陣のリーダーとしての役割が期待される 【写真は共同】
もうすでに戦いは始まっている。もちろん期待は金メダルだが、北京経験者としての藤川氏は、最後に“母なる心”でエールを送る。
「僕自身は(五輪に)出られたことが、大きな経験として活きている。メダルを獲れることを願っていますが、そうでなかったとしても胸を張って帰ってきてもらいたい。熱く、冷静に。そして日本らしいワンチームで頑張ってもらいたい。僕の頭の中は金メダル。心は母なる心を持っています。どんな姿でも胸を張って頑張ってください!」
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