東京オリンピック内定選手24人を発表 稲葉篤紀監督が大会に向けての思いを語る

野球日本代表 侍ジャパン
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【©侍ジャパン】

 6月16日、都内ホテルで東京オリンピック(7月23日開幕)に出場する野球日本代表の内定選手発表記者会見が行われた。山中正竹強化本部長と稲葉篤紀監督が登壇し、24選手を発表するとともに大会に向けての思いも語った。

 東京オリンピックでは、通常の国際大会の28人よりも4人少ない24人の登録選手枠。稲葉篤紀監督が「投手・捕手・野手を何人にするかというところが最も悩んだところです」と振り返り、結果的には投手11人、野手13人(捕手2人)の振り分けになった。
 稲葉監督も選手として戦った2008年の北京五輪よりも投手の登録は1人増やした形となったが、夏場の暑い屋外で試合が行われることや2019年のプレミア12で投手を早く交代させる場面もあったことが考慮された。
捕手については2人のみだが、外野手として選出された近藤健介(日本ハム)と栗原陵矢(ソフトバンク)に捕手経験があるため、負傷などの緊急事態への備えも十分だ。15日の試合で負傷退場した會澤翼(広島)に関しては「報告を待っている状況です」と球団ともコミュニケーションを図りながら見極めていくという。

稲葉篤紀監督 【©侍ジャパン】

 代表初選出は青柳晃洋、岩崎優(ともに阪神)、森下暢仁、栗林良吏(ともに広島)、平良海馬(西武)、栗原の6選手だ。青柳、岩崎、平良はアンダー世代を含めても初の代表選出となった。
 こうした勢いのある選手たちに加え、プレミア12などの国際大会を戦った経験豊富な選手たちも多く選ばれた。その中には北京五輪で19歳の若さながら戦い、今季から日本球界に復帰した田中将大(楽天)も含まれ、稲葉監督は「先発投手として、菅野智之投手(巨人)とともに投手陣を引っ張っていってもらいたいと考えています」と期待をかけた。

 稲葉監督が常々口にしてきた「良い選手を選ぶのではなく良いチームを作る」という指針のもと、議論に議論が重ねられた精鋭24選手たちの活躍に期待したい。

コメント(一部抜粋)

【山中正竹強化本部長】
 稲葉監督には、2017年の就任以降、東京オリンピックで金メダルを獲得することを最大の目標として、多くの国際試合で指揮を執っていただきました。新型コロナウイルスの終息までまだ時間がかかりそうですし、オリンピックの開催に様々な意見があることも報道等で承知しておりますが、我々としては、開催される前提で諸々の準備を進めていきたいと考えております。
 今年、稲葉監督には2月のキャンプ・プロ野球の公式戦など可能な範囲で視察に行ってもらい、スタッフ会議で他の首脳陣とも議論を交わし、東京オリンピックに出場する24人の内定選手を決めました。引き続き、強化本部長として稲葉監督以下、チームスタッフと緊密に連携しながら、東京オリンピックで金メダルを目指し尽力していきたいと考えております。

【稲葉篤紀監督】
 2017年に『オリンピックの借りはオリンピックで返す』という強い気持ちをもって、監督就任を引き受けさせていただき、日本代表監督として『東京オリンピックでの金メダル獲得』を目標に掲げてきました。開会の1年延期という不測の事態が起きましたが、この目標は、少しも変わることはありません。
 この大舞台で活躍する選手を見たことがきっかけとなり、ひとりでも多くの子供が野球に興味を持ち、バットやボールを手に取ってくれれば、これほど嬉しいことはありません。
 そして2017年にわたしが監督に就任してから、野球日本代表に関わったすべての選手・コーチ・スタッフ、関係者の皆さまに心からの感謝を申し上げます。関わったすべての方々の想いも背負って、本日発表したメンバーと結束し、ともに戦い、目標である金メダルを獲得し、国民の皆さまと喜びを分かち合いたいと思います。熱いご声援のほど、どうぞよろしくお願いいたします。
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