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【動画】『キャプテン翼』のような芸術弾
20年後の今も色褪せない「リバウドの衝撃」


 2000-01シーズンのバルセロナは不振を極めていた。


 開幕前にエースのルイス・フィーゴを、あろうことか宿敵レアル・マドリーに奪われたチームは、司令塔ジョゼップ・グアルディオラ(これがバルサでのラストシーズンとなった)の故障も重なって、スタートダッシュに失敗。グループステージ敗退のチャンピオンズリーグ(CL)から回ったUEFAカップ(現ヨーロッパリーグ)も準決勝で道を断たれると、01年4月にロレンソ・セラ・フェレール監督はあえなく解任される(後任はカルレス・レシャック)。


 6月17日、5位で迎えたシーズン最終節の相手は、4位バレンシア。勝てば逆転で来季のCL出場権を獲得できるホームでの直接対決で、奇跡は起きた。


 奇跡を起こしたのは、フィーゴに代わってこのシーズンから10番を背負ったブラジル代表FW、リバウドだった。

 まずは開始3分、ゴール中央およそ30メートルの位置で得たFK。リバウドの左足から放たれたシュートは、美しい弧を描いて壁を越え、一度右のポストに当たってゴールに吸い込まれた(6秒〜収録)。バルサが幸先よく先制する。


 その後、同点に追いつかれて迎えた前半のアディショナルタイム、またしてもリバウドの左足が火を噴く。エリア手前でパスを受けると、キックフェイント一発でバレンシアのキリ・ゴンサレスとマウリシオ・ペジェグリーノを無力にし、中央へと持ち出しながらミドルシュート。ややアウトにかかった低弾道の一撃は、名手サンチャゴ・カニサレスの手を弾いてネットを揺らした(42秒〜収録)。


 しかし、負けられないバレンシアも、後半開始直後の47分にルベン・バラハのこの日2点目となるゴールで再び追いつく。

最悪のシーズンのラストに、リバウドが奇跡を起こした。3点目のオーバーヘッドは、シチュエーション的にもシュートの完成度的にも、“スーパー”だった
最悪のシーズンのラストに、リバウドが奇跡を起こした。3点目のオーバーヘッドは、シチュエーション的にもシュートの完成度的にも、“スーパー”だった【DUGOUT】

 このままではCL出場権を失う──。そんな空気が充満しつつあった87分だった。フランク・デブールから浮き球のパスが放たれる。これをペナルティエリアのわずかに手前で、ゴールを背にしながら胸で高く弾いて収めたリバウドは、いくつかの選択肢の中から、考えられる最も難しいシュートをチョイスする。


 刹那、背番号10が宙に舞い、当時の同僚ルイス・エンリケが、「キャプテン翼にしかできない」と舌を巻いた芸術的なオーバーヘッドシュートが炸裂するのだ(1分27秒〜収録)。


 文字通り、たった一人でCL出場権をもたらした英雄リバウドが、チームメイトやスタッフにもみくちゃにされ、スタンドでは当時のジョアン・ガスパール会長が絶叫している。


 バルサのクラブ史に、いや世界のサッカー史にも刻まれる伝説のハットトリック。その衝撃は、あれからちょうど20年が経った今も、色褪せない。

YOJI-GEN

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