体の健康を維持するための「リンパ」を刺激しよう

ココカラネクスト

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 最近よく耳にしますが「リンパ」って何だろう。

 今さらながらリンパって何か聞けない…そう思われている人も多いのではないでしょうか。

 そんな方に簡単はリンパのお話です。

 リンパは、「リンパ管」「リンパ液」「リンパ節」の3つからなっています。

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リンパ管

 リンパ管は、血管に沿いながら体のあらゆる部分に張り巡らされています。まるで川のように、細いリンパ管が何度となく合流を繰り返し太いリンパ管になっていきます。

 リンパ管は細くて無色透明、その中を通るリンパ液も無色透明です。

リンパ液

 怪我をしたときに、傷口から透明な液体が出てきた経験は無いですか?

 これは細胞の周りにある栄養液、組織液です。

 リンパ管には血管からしみ出た組織液を回収する役目があります。

 回収する際、老廃物や細菌などの異物も一緒に入ってくるので、この異物をフィルター機能で浄化するのがリンパ節の役目で、浄化された組織液がリンパ液となるのです。

 このようなリンパのネットワークに守られて体の健康は維持されています。

リンパ節

 リンパ液が流れるリンパ管には大小合わせると約800のリンパ節があります。リンパ節は体を健康に保つために浄化作用と免疫機能の2つの大きな働きをしています。

 浄化作用とはリンパ管を流れるリンパ液には、タンパク質などの栄養素のほかに尿酸やアンモニアなどの老廃物や、体に有害な異物も含まれています。

 リンパ液がリンパ節を通るたびにリンパ節の細かいフィルター機能が老廃物や異物をろ過し、リンパ液はクリーンな状態になります。

 その後リンパ液は静脈に入り、心臓へと流れていきます。

 免疫機能は、体内や血液中に細菌やウィルスなどの病原体が入ると体内を健康に保つ役割の白血球が反応します。

 リンパ節の中では白血球の中でも最強のリンパ球が作られるほか、病原菌の残骸を処理するマクロファージも作られ、クリーンの状態を保っています。

血液とは大きく異なるリンパの流れと役割

 血液とリンパ液、どちらも体内をくまなくめぐり、最終目的地は心臓ですがその流れと役割には大きな違いがあります。

 それはリンパ液は循環せず、川のように心臓という目的地に向かって一方通行で流れることです。

 リンパ管は血管から滲み出た栄養素を回収するのが目的ですが、その際老廃物や有害滝などが入ってきた時に、フィルター機能を持つリンパ節でクリーンな状態にして心臓に戻していきます。

 血液は心臓を起点として、体内を循環していきます。リンパの流れは血液とは違い、心臓のポンプ機能で運ばれているのでは無いのです。また血液に比べ、リンパ液の流れが緩やかで、周囲にある筋肉の動きが大きく関係しています。

 そしてリンパには、浅いリンパと深いリンパがあります。それぞれには大きく違いがあります。

 浅いリンパは皮膚のすぐ下(2〜3ミリ程度) にある静脈に沿って流れているリンパです。浅いリンパの流れが悪くなると、肌にくすみやシミができやすくなります。また浅いリンパは軽くこする位のマッサージの圧で充分な刺激になります。

 深いリンパは、体の深部の筋肉中心に張り巡らされているリンパで、骨の近くにある深い筋肉=インナーマッスルの周辺や、内臓に絡みつくように流れています。深いリンパを刺激するにはマッサージよりもストレッチが適しています。

 深いリンパをストレッチで刺激するとリンパの流れが良くなるのはもちろん、インナーマッスルの代謝が良くなり、内臓の働きも活性化されます。深いリンパを鍛えると、成人病の原因となる肥満予防の効果も期待できます。

インナーマッスルを使って深いリンパに刺激を

 インナーマッスルを使うリンパストレッチは、しびれに効果的です。リンパの流れが悪くなると、老廃物や余分な水分が溜まり、体もむくみがちです。むくんだ体では、血行や神経の通りが悪くなり、しびれの原因となります。

 インナーマッスルを使うことで、周辺の関節や筋肉が固まるのを防ぐ効果もあります。肩や腰に痺れがある場合は、ツボ押しと併用しながら、リンパストレッチを取り入れてみてください。

 続けていくうちに、血行や神経の通りが改善され、各部のしびれが軽くなるのを感じられるはずです。

 リンパストレッチは、衰えた筋肉を回復させるリハビリテーションとしても、非常に適しています。

 無理をしないで、気持ちが良い、と感じられるペースで続けていくのが大切です。慢性のしびれの場合、短期間では効果が出ないかもしれません。

 あきらめずリンパストレッチを習慣にして続けると、効果はきっと現れます。

[文:出張マッサージ ミラク 代表・齊藤麻由子]

※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。

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