関根ささら版・東地区Bリーグオールスター 「ディフェンス」と「ロングツー」が凄い

大島和人

プレーの安定感

田中大貴選手を選んだ理由に「ディフェンス」と「ロングツー」とバスケマニアっぷりを見せてくれた 【(C)B.LEAGUE】

――東地区のスモールフォワード(SF)をお願いします。

関根 ここもちょっと迷ったんですけれど、アルバルクブースターとして田中大貴選手(アルバルク東京)を選出させていただきます。小酒部泰暉選手(アルバルク東京)と迷いましたし、2番に川崎の選手がいなかったら熊谷尚也選手、増田啓介選手(ともに川崎ブレイブサンダース)も候補に入っていました。

――田中選手は2019-20シーズンのBリーグMVPですね。

関根 富樫選手もそうですけど、日本の全国民に「知っているバスケットボールプレーヤーは?」と聞いて、出てくる名前のトップ10には入ると思います。いろいろなニュースがあるので、私もBリーグにハマる前から田中選手は知っていました。オールスターゲームをBリーグ好きではない人にも見てもらうという点では、田中選手の存在は必要です。

 もちろんそれは理由の一つで、一番の選出理由はプレーの安定感ですよね。アルバルクブースター目線になってしまうんですけれど、やっぱりコートにいると安心感が違う。まずディフェンスがめちゃくちゃ良い。ロングツー(のシュート)が入る。現代バスケットでは、スリーかペイントエリアからの2ポイントシュートが多い中で、田中選手はロングツーをバンバン打ち、それをしっかり沈めてくれる。日本代表でPGをやった経験から、より周りを見えるようになっているのではないかという感じもあります。フィジカルが強くてインサイドに切れ込んでいくこともできるし、スリーも打てるし、ミドルも打てる。何も悪いところがありません。

――東地区のパワーフォワード(PF)をお願いします。

関根 ここもすごく迷ったんですけど、ジュリアン・マブンガ選手(富山グラウジーズ)です。今気づいたんですけれど、私が選ぶ東地区のオールスターは1番から4番まで全員がポイントガードでいけますね。全員運べて回せて打てる。すごい!めっちゃ強い。西のほうがバランスは良いのかもしれないけど、東は外から打てる選手がめちゃくちゃ多い。

 マブンガ選手は初代月間MVP(20年10月の「B.LEAGUE Monthly MVP by 日本郵便」)にも輝いた選手ですけれど、本当にどのポジションも任せられます。選ばないことができなかったですね。それはここに入るよね……という。5人って少ないですよね? 10人ずつとかにすればよかった(笑)。本当に良い選手が多すぎる!

 ライアン・ケリー選手(サンロッカーズ渋谷)と迷っていたんです。先日渋谷戦に行って、インサイドもそうですけれど、外からの安定感がすごいなと思って。外から打てるからこそ、相手が出てきてインサイドに切れ込める。でもマブンガ選手もそれは同じ。あと、マブンガ選手にひとつ言いたいのは「トリプルダブルってそんなに簡単に出るんですか?」と。

ジャック・クーリー選手に対抗できるのは……

西地区のジャック・クーリー選手に対抗できるのはジェフ・ギブス選手!とマッチアップも考えて選出 【(C)B.LEAGUE】

――ついに最後まで来ました。東地区のセンター(C)をお願いします。

関根 西地区のジャック・クーリー選手(琉球ゴールデンキングス)とマッチアップする人……という視点で考えたんですけど、フィジカルの強さを考えたときにジェフ・ギブス選手(栃木ブレックス)かなと思います。

 ジョシュア・スミス選手(富山グラウジーズ)とも迷ったんです。なんですけど、マブンガ選手がいるのでここに入れられず……となるとジェフ・ギブス選手かな。

――ギブス選手はセンターなのに188センチ(110キロ)という異色の存在ですね。

関根 跳ぶし走るし、体が大きいのに動けますよね。ジョシュア・スミス選手なら体では(クーリーに)勝てると思うんですけれど、走ることも考えるとジェフ・ギブス選手かなという感じです。

バスケが好きではない人に向けて、伝えたい

――最後にBリーグのファンに伝えたいこと、訴えたいメッセージはありますか?

関根 逆にバスケが好きではない人に向けて言ってもいいですか?

――(少し驚きつつ)どうぞ。

関根 今回この企画で、全チームの選手を改めて拝見させていただいたときに、こんなに日本って良い選手がいっぱいいるんだ、もっとバスケが盛り上がって良いな……とすごく感じたんです。バスケは世界と戦ったときにフィジカルの問題が顕著にあらわれるスポーツです。その点で興味を持てない、「日本はどうせ勝てない」と冷めてしまっている日本国民が結構いると思うんですよ。でも今の日本なら世界としっかり戦える選手がそろっていて、次世代にも素晴らしい選手がたくさんいる。

 この記事を読んでくださっているBリーグファンでない、他のスポーツを楽しんでいる皆さんにも、ぜひBリーグを見て興味を持って好きになっていただけたらと願っています。みんなで日本のバスケを盛り上げていきましょう!

●関根ささらさん選 東地区オールスター
PG(1番) 富樫勇樹(千葉ジェッツ)
SG(2番) 藤井祐眞(川崎ブレイブサンダース)
SF(3番) 田中大貴(アルバルク東京)
PF(4番) ジュリアン・マブンガ(富山グラウジーズ)
C(5番) ジェフ・ギブス(宇都宮ブレックス)

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関根ささら

1993年1月14日生まれ。埼玉県出身。身長162センチ。 アイドルユニット「放課後プリンセス」のメンバー(リーダー)、2020年7月にリリースされた最新シングル「灼熱のミステリーアイ」がBillboadTopSingleSalesで5位を記録。 MARVELなどアメコミカルチャーに精通している事から世界最大級のポップカルチャーイベント「東京コミコン」のオフィシャルサポーターに抜擢され2019、2020と務めている。ディズニー作品のマニアでもあり、ディズニーランドは日本、アメリカ、パリ、香港の年間パスポートを持つ。 学生時代にはバスケットボール部に所属しBリーグ観戦の趣味がある。 Bリーグ番組「スカパー!Bリーグ部」、スポーツナビ『B MY HERO!』の司会としても活躍中。 週刊プレイボーイや週刊ヤングジャンプ等でグラビアも掲載、ワニブックスより写真集「Tropicalgirl」発売中。TIKTOK更新中。

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著者プロフィール

1976年に神奈川県で出生し、育ちは埼玉。現在は東京都北区に在住する。早稲田大在学中にテレビ局のリサーチャーとしてスポーツ報道の現場に足を踏み入れ、世界中のスポーツと接する機会を得た。卒業後は損害保険会社、調査会社などの勤務を経て、2010年からライター活動を開始。取材対象はバスケットボールやサッカー、野球、ラグビー、ハンドボールと幅広い。2021年1月『B.LEAGUE誕生 日本スポーツビジネス秘史』を上梓。

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