ここで優勝するため、大阪に来た #2 伊藤達哉
【Copyright © OSAKA EVESSA . All Rights Reserved】
「京都から移籍してきた理由は、地区優勝してチャンピオンシップに出場し、てっぺんを取ることが目標だったからです。最初は初めてのチームメートとプレーしてわからないことだったり、チームが目指すスタイルに合わせきれない部分も、少なからずありました。でも日を追うごとにチームがやりたいことがわかってきましたし、チームもどんどん良くなっていった。なのに、終盤戦でケガをしてしまって……。チームがいい状態だったときのケガだったので、個人的には悔しいのひと言です。それにあと一歩で西地区優勝だったのに、新型コロナでシーズンが中止になって、なおさら悔しい気持ちがあります」
昨季のBリーグは、3月半ばでシーズンが打ち切られた。思いのほか早く訪れてしまったオフの間、彼は今季に向けて動いていた。
「基本的なところで変えている部分はあまりないですけど、このオフはシュート力のアップを図るようにしてきました。シュート力を上げるため、シューティングに集中して取り組みましたね。確率を上げることもそうですが、今季はシュートの本数自体を増やしたい。入る入らないに限らず、本数を打っていかないと、試合中も自信につながらないと思うんです。だから、打てるときは打っていきたい。今のチームは#55ジョシュ・ハレルソンや#41ギャレット・スタツら、リバウンドをとってくれる選手がいるので、果敢にねらっていきます」
昨季までの彼は持ち前のスピードで相手のディフェンスをかき乱し、得点機を演出して、仲間にパスを捌くスタイルが目に付いた。今季はそれに加え、自らも積極果敢に得点を奪いにいく。シュートを打たせるポイントガード(PG)から、自分でも決めるPGへ。これは昨季プレーして、エヴェッサに必要なことだと感じたのだと言う。
【Copyright © OSAKA EVESSA . All Rights Reserved】
とはいえエヴェッサの背番号2は、攻め手一本の選手ではない。オフェンスだけではなく、自らがずっと大事にしてきたディフェンスにも引き続き力を注ぐ。
「ディフェンスは大学時代から、ずっと大事にしてやってきているので、それは変えずにやっていきます。バスケって点をとるスポーツですけど、守ったら勝ちでもあるので。これは大学時代に教えてもらったことなんですけど、ディフェンスが上手くいけば、自然とオフェンスも良くなる。個人的にも、そう思っています。僕はPGなので、いちばん前線から相手にプレッシャーをかける立場。その姿を後ろの選手たちが見れば『俺もやらないと』って感じてくれると思うので、それを積極的にやっていきます」
エヴェッサが誇るスピードスターが、コートを駆け巡る。
- 前へ
- 1
- 次へ
1/1ページ