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日本文理・伊藤直輝、“被”本塁打の記憶
堂林に浴びた一発は今も鮮明に…

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2009年夏の甲子園決勝、日本文理のエース伊藤直輝(写真右)は、中京大中京のエース堂林翔太(同左)に先制2ランを浴びる
2009年夏の甲子園決勝、日本文理のエース伊藤直輝(写真右)は、中京大中京のエース堂林翔太(同左)に先制2ランを浴びる【写真は共同】

 2009年夏の甲子園決勝「日本文理対中京大中京」は、今もなお語り継がれる甲子園史に残る名勝負だ。8回終了時点で4対10。9回表2死走者なしと追い込まれた日本文理は、ここから5点を奪って1点差に迫る、信じられない猛追を見せる。9対10で敗れはするものの、多くのファンを魅了した日本文理のエース・伊藤直輝に、甲子園での“被”本塁打の思い出を聞いた(取材日:2020年7月28日)。

今村猛、堂林翔太から浴びた本塁打

 2009年の夏の甲子園と言えば、決勝戦で6点リードの中京大中京に、9回表の攻撃で1点差まで詰め寄った日本文理の猛追が、今でも伝説として語り継がれている。その中で、日本文理の甲子園のマウンドを1人で守り抜いてきたのが、エースの伊藤直輝だ。


 伊藤はセンバツで1試合、夏の甲子園では5試合をすべて1人で投げ切った。キレのあるスライダーが武器で、夏の甲子園準決勝の県岐阜商戦では11奪三振1失点で投げ切り、決勝進出の原動力になっている。


「甲子園では3本のホームランを打たれました。センバツで1本。夏に2本。この中ではセンバツで打たれたホームランが、最も印象深いです(※編注:初戦でセンバツ優勝の清峰と対戦)。清峰のエース今村(猛/広島)君に打たれたんですけど、力の差を思い知らされました。中軸を打っていた今村君に打たれたのもそうなんですが、ピッチャーに打たれたことも悔しかったです。バッティングが好きなピッチャーが打つと、ピッチングにも気持ちよく入れるようになるので、試合にすごく影響を与えるんです。今村君に打たれたことで、完全に乗せてしまいました」と初戦負けを悔やんだ。

伊藤はセンバツ初戦で戦った清峰のエース・今村猛(写真中央)にも一発を浴びた
伊藤はセンバツ初戦で戦った清峰のエース・今村猛(写真中央)にも一発を浴びた【写真は共同】

 その3本に共通するのは、打たれたコースがベルト付近の高い球だった。


「一番飛ぶ高さですね。僕はそこまでストレートが速い方ではなかったので、コースには気をつけないといけなかった。高低を使う意味では高いボールも必要だけど、中途半端に投げてはいけないことを思い知らされました」


 野球は1球で流れが変わる。甲子園の“被”本塁打で痛感した1球の怖さは、大学、社会人に進んでからもずっと教訓として生き続けていた。


 夏の甲子園決勝で中京大中京の4番・堂林翔太(広島)から打たれたホームランは、今もなお鮮明に覚えている。

沢井史

大阪市在住。『報知高校野球』をはじめ『ホームラン』『ベースボールマガジン』などに寄稿。西日本、北信越を中心に取材活動を続けている。

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