藤田寛之のLet's Bigin!【第1回グリップ編】
【スポニチ】
藤田寛之プロ自身、今まで経験したことがないという初心者へのレッスン。「改めて基本に戻るという意味では、アベレージゴルファーにも参考になるところはあると思います」と言うように、単に初心者向けの内容にはとどまりません。
今一つ伸び悩んでいる方にも効果的なポイントが盛り込まれています。まずはグリップ編から。
教わるのはミス日本ミススポーツの田中絵梨果さん。進行役をレッスンプロのジミー常住氏が務めます。
◆ゴルフの基本「グリップ編」
藤田 はい、グリップはゴルフの基本。おっ、見た感じはクセのないグリップですが、最初に左右どちらのグリップを作りましたか?
田中 左手です。
藤田 いいですね。最初に左手のグリップを作ってから、右手を合わせる方がしっくりきます。何か自分で疑問に感じることは?
田中 右手が左手に勝ちすぎてボールに当たらないんです。
藤田 またずい分とマニアックな質問ですね(笑)。
基本的に初心者は利き手である右手を強く握る傾向にあります。原因としては、右手をクラブの上から被せるようにして握っていることです。
そのため、本来なら顎と右肩の間を指す右手の親指と人差し指でできるV字が顎の左を指します。右腕にも力が入るので、右手が勝つのでしょう。
田中 どうしたらいいですか?
藤田 まず左手のナックルが、自分で上から見て2〜3個見えるくらいに被せましょう。
右手は上からではなく、クラブの横から添えて下さい。右手で握手をするイメージです。さらに、右手で力を入れるのは中指と薬指の2本。左手は中指、薬指、小指の3本に力を入れましょう。それ以外の指には力を入れません。
そうすると、左右の力の入れ具合のバランスがとれるので、右手が勝つこともありません。
田中 どうして右手の親指に力を入れてはいけないんですか?
藤田 右腕に力が入ってしまうからです。その結果、クラブをスムーズに操作できません。
バックスイングで上体の捻転が不足したり、ダウンスイングでクラブヘッドをボールに合わせにいく動きにつながります。初心者は、器用に動く右手の親指などの指先に力を入れてクラブを強く握ろうとします。それだとマイナス要素が増えます。指先には力を入れないように心がけましょう。
すぐにできなくても、クラブを振る回数が増えれば、自然と力が抜けてきます。
左手のグリップはナックルが2〜3個見えるように被せて握る 【スポニチ】
右手は握手の形をイメージして上からではなく、クラブの横から添えように 【スポニチ】
左手の中指、薬指、小指の3本だけでクラブを持つ 【スポニチ】
左手で持ち、手首を親指側と小指側に曲げる動作を繰り返す(右手でも中指と薬指の2本で握り、同じ動作を繰り返す) 【スポニチ】
藤田 テレビを見ながらでもいいので、クラブを左手の中指、薬指、小指の3本で持ち、手首を親指側と小指側に交互に曲げる動作を繰り返します。
10回1セットを5セット行いましょう。左手が終わったら、右手の中指と薬指でクラブを持ち、同じ動作を繰り返します。やはり、10回1セットを5セット。
グリップに馴染むとクラブの操作性もよくなります。(取材協力=静岡・葛城ゴルフ倶楽部)
ミス日本ミススポーツ今週の一言 「以前のグリップだとスイング中にクラブが手の中で動いていましたが、藤田プロに教わったグリップでそれが解消されました」
◆ジミー・常住=本名・常住治臣(つねずみ・はるおみ) 1981年(昭56)12月15日生まれの38歳。東京都出身。5歳でゴルフを始め米マーセッド・カレッジ留学を経て、12年日本プロゴルフ協会(PGA)の指導者ライセンスを取得。1メートル70、70キロ。
◆田中 絵梨果(たなか・えりか)1997年(平9) 11月30日生まれ、神戸市出身の22歳。1月のミス日本コンテストで「ミス日本ミススポーツ」に輝く。特技は英語(英検1級)、サッカー、ドラゴンボート。1メートル72。
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