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川島永嗣  耐心力
ロシアW杯を戦い終えて思う
「成長」の意味を考えさせられた

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第5回

ロシアW杯決勝トーナメント1回戦のベルギー戦。2-3での逆転負けは日本にとって悔しい結果だった
ロシアW杯決勝トーナメント1回戦のベルギー戦。2-3での逆転負けは日本にとって悔しい結果だった【写真:ロイター/アフロ】

 ロシアW杯での戦いを終えて、素直にこう思った。


「夢を見させてもらったな」


 8年前の南アフリカW杯でも、ベスト8進出の夢は目の前にあった。でも、あの時とは何もかもが違った。具体的な言葉で表現するのは難しいけれど。

 後悔を挙げればキリがない。「あの時こうしていれば」と思うことはいくつもある。でも、それを考えても意味がない。ロシアW杯のベルギー戦が自分たちに見せてくれたものは「夢」であり「未来」だ。


 直後に感じたのは、2010年に南アフリカで感じた不思議な達成感でも、2014年にブラジルで感じた絶望感や虚無感でもなかった。日本サッカーの歴史を塗り替えるベスト8に到達できなかったことは悔しい。しかも、その目標は目と鼻の先にあった。何かを達成したとは思っていない。でも、確かに、僕はあの試合に日本サッカーの希望を感じたし、達成感ではなく、その先にある未来を見た。


 同時に、W杯のベスト8やベスト4、まして頂点にまでたどり着くことの本当の意味、つまり「どれだけすごいことなのか」を改めて実感した瞬間でもあった。まだW杯のベスト8というステージを知らない日本が、その先にあるベスト4、あるいは優勝を本気で見据えた時に、それがどれほど偉大な挑戦であるかを知る意味は大きい。単純な「ベスト8」「ベスト4」という言葉では言い表せない壮大さを少しでも理解できたことが、日本にとっての「未来」であり「希望」であると僕は思う。この大会を通じて確信した。日本がW杯ベスト8以降の世界に足を踏み入れられる可能性は、確かにある。

川島永嗣

1983年3月20日生まれ。埼玉県出身。浦和東高校卒業後、大宮アルディージャに加入。名古屋グランパスエイト、川崎フロンターレを経て、2010年にベルギー1部のリールセSKに移籍。11年から2年連続でチーム年間最優秀選手に選ばれる。その後、同1部の名門スタンダール・リエージュやスコットランド1部のダンディー・ユナイテッドを経て、16年にフランス1部のFCメスに移籍。日本人GKとして初めてヨーロッパリーグ、チャンピオンズリーグ予選に出場。18年8月、同1部のRCストラスブールに加入。W杯は、10年南アフリカ、14年ブラジル、18年ロシアの3大会連続で出場し、日本代表のゴールを守った。受賞歴は、09年Jリーグベストイレブン&フェアプレー個人賞など。英語・イタリア語・フランス語など、複数言語を話すことができる。185センチ、74キロ。

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