【#STAYHOMEのすすめ】岡浩一朗教授が教える「おうちで誰でもできる運動不足解消法」

構成:スポーツナビ

【写真:アフロ】

 新型コロナウイルスの流行によって、外出自粛を余儀なくされている方が多いはず。しかし、家にいる時間が増えるにつれて、心身に支障をきたしている人も少なくないのではないでしょうか。

 普段以上に運動不足の状態が続いてしまうと、少しずつ身体の調子も悪くなってしまいます。そこで今回は、早稲田大学スポーツ科学学術院の岡浩一朗教授に「誰でもできる運動不足解消法」を教えていただきました。

運動不足が続くと、身体にどんな影響が出る?

【写真:アフロ】

 日ごろ、職場に出勤している多くの人が自宅でテレワークを余儀なくされていることでしょう。ずっと座った状態で仕事をしていると、下半身の筋肉をほとんど使わない状態が長時間続いてしまいます。わたしたちの下肢には、全身の筋肉の70%が集まっていると言われています。つまり、長時間の仕事で座りっぱなしだと、筋肉に刺激が入らない状態が続くのです。

 体の中で一番大きな太ももの筋肉にスイッチが入ると、糖の代謝が非常に盛んになり、脂肪を分解する酵素の働きも非常に活性化します。つまり、肥満になりにくかったり、血糖値が上がりにくかったりするわけです。しかし、家でずっと座りっぱなしの状態で過ごしているとすごく代謝が悪くなります。それが原因で肥満になり、血糖値が高くなって糖尿病になるリスクが高まるのです。
 また、ふくらはぎは心臓に血液を一生懸命返そうとする働きを持っているのですが、座りっぱなしが続くとほとんど動かさないわけです。そうすると、どうしても血圧が高くなる状態が続くため、高血圧のリスクが考えられると思います。さらに、座ったままじっとパソコンに向かう時間が増えることで、肩こりや腰痛、眼精疲労なども問題になっていくのではないでしょうか。

運動不足を解消する「3つのポイント」

ポイント1:下半身を中心とした簡単な運動を取り入れる

【写真:アフロ】

 下肢には筋肉の70%がついていると言われているので、まずは下半身をとにかく使うことが大事です。おすすめしたい3つの運動をご紹介します。

・スクワット
 普段から運動習慣がない方や、少しひざが痛いという方は、4分の1ぐらいお尻を落とす「4分の1スクワット」がおすすめです。できる限りゆっくりお尻を落としてひざを曲げ、またゆっくり伸ばすという動作をしましょう。

・足のかかと上げ
 ゆっくりかかとを上げて、ゆっくり下ろすことを気をつけてやってみましょう。

・足踏み
 ポイントはひざを上げること。その場でひざを交互に高く上げながら、その場で足踏みをするがおすすめです。

 3つの運動のポイントは、しっかりと筋肉を使って正しいフォームを確認しながら行うという点。どの運動も立って行いますが、うまくバランスがとれないときは、イスやテーブルなどにつかまって行いましょう。

 運動習慣がない方は、最初5回ぐらいから始めるのも問題ありません。だんだん慣れてきたら回数を増やしていきましょう。座りっぱなしの時間が続いていると思ったら、席を立ってこういった運動をやってみることをおすすめしたいです。

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