【#STAYHOMEのすすめ】スタンフォード式・西野精治教授に聞く「健康的な睡眠を整えるためのポイント」

構成:スポーツナビ

【写真:アフロ】

 新型コロナウイルスの流行によって、外出自粛を余儀なくされている方が多いはず。しかし、家にいる時間が増えるにつれて、心身に支障をきたしている人も少なくないのではないでしょうか。

 1日中家にいると、生活リズムが崩れてしまったり、しっかり寝ていても眠気がとれなかったりするケースもあります。そこでいつも以上に、睡眠の質を高めるように意識することが重要です。

 スタンフォード大学睡眠研究所で研究を続けてきた西野精治教授に、今の時期こそ意識したい睡眠のポイントを教えていただきました。

慢性的な睡眠不足は免疫機能に影響を及ぼす

【写真:アフロ】

 睡眠不足によって免疫力が低下すると言われることが多くあります。しかし、たとえば1〜2日程度の徹夜ならば、免疫機能が衰えることはありません。むしろ、「向上する」という調査結果さえ存在します。ただし、免疫機能は睡眠中に増強されるという結果がたくさん出ています。

 慢性的な睡眠不足の人は、きちんと眠れている人に比べて風邪やインフルエンザの感染率が1.5倍から2倍にアップすると言われています。さらに、インフルエンザの予防注射を打った後にどれくらいで抗体ができるのか調べた実験によると、睡眠不足の場合は抗体ができないことが分かりました。

 睡眠だけが関係するわけではありませんが、日々の睡眠をきちんととることが免疫機能を高めるために重要な要素のひとつであると言えるでしょう。

深い睡眠をとるために整えておくべき3つのポイント

■ポイント1:リズムを乱さないように、規則正しい生活習慣を心がける

【写真:アフロ】

 睡眠と身体のリズムは密接に結びついています。リズムというのは、たとえば深部体温(身体の内部の温度)のことです。昼間は深部体温が高く、夜になると下がります。そして体温が下がったときに、眠りやすくなって深い睡眠がとれる状態が整います。

 たとえばリモートワークでは、不規則な生活になる可能性があります。「よく眠れない」と感じる人は、実は眠れないリズムを作っているのかもしれません。毎朝同じ時間に起きてご飯を食べ、それから太陽の光を浴びて、夕方にはリラックスできるように頭を使わなくすると良いでしょう。太陽の光は、外に出られなくても、窓のあるところにいけば十分な光量を得られます。

 生活習慣を整えると、体温のリズムもメリハリが出て、毎日入眠するときに最適な状態へ持っていくことができます。

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