【日本野球連盟公式サポ通信】新型コロナウイルスを熱い想いで撃退!社会人野球界で『今、僕たちにできること』プロジェクト始動

チーム・協会

【「今、僕たちにできること」のオープニング動画】

日本野球連盟公式サポーターの豊島わかなです。

新型コロナウイルスの影響で、社会人野球の三大大会のうち2つの大会(全日本クラブ選手権大会、日本選手権大会)と各地区連盟主催のJABA大会の一部が中止となりました。

想像以上の感染力で猛威を奮う未曽有のウイルスなので、今回の決断は仕方がないことではありますが、大会に向けて準備をしていたチーム・選手のことを思うと、何とも言えない感情が沸くとともに、野球を観ることができない喪失感もあります。

今まで当たり前のようにできていたことができない。
野球界だけでなく、すべての人が苦しい状況に陥っている現状ですが、そんな暗いムードを少しでも明るくしようと、社会人野球の選手・関係者たちが立ち上がり、『今、僕たちにできること』と題した動画を通して、ファンにメッセージを送りました。
(今回のコラム執筆は、電話取材で行っています)

「#社会人野球盛り上げ隊」の力が集結!

今回の企画の呼びかけを行ったJFE東日本・今川優馬外野手 【日本野球連盟公式サポーター】

皆さんは、「#社会人野球盛り上げ隊」の存在をご存じでしょうか。
数年前に、大阪ガスの猿渡眞之投手の呼びかけのもと集まり、より多くの人に社会人野球を知ってもらおうと活動している選手たちの有志団体です。
今回の『今、僕たちにできること』企画の発起人である、JFE東日本・今川優馬外野手もメンバーの1人です。

「最年少の自分から先輩方に声をかけるのは、正直怖かったです。でも大会が中止になって何もできないことがもどかしく、それでも一人でも多くの人に野球を通して勇気と感動を与えたいと思ったので、声を挙げました。どこにモチベーションを持っていったらいいのか分からなくなっていましたが、こうやってチームの枠を超えて多くの人に参加してもらえたことで、社会人野球の良さを再認識できました」
と企画を振り返ります。

同じくJFE東日本に所属する須田幸太投手は、
「大会中止の報道が出た時に、今回の企画をやりたいと(今川)優馬から相談がありました。たとえ公式でやれなくても、怒られてもいいから個人的にやろうかと話していましたが、日本野球連盟公式サポーターさんの協力もあって、ここまで大きな企画に発展しました。自粛ムードで外出できない人に届け!という思いで参加しています。悩んでも状況は変わらないので、今は野球を観たい気持ちを我慢して、もっとポジティブに。僕たちも、試合が再開されたときのために、チームとして個人として準備をしていくので、お互いに頑張りましょう」
とファンの皆さんに向けてコメントを寄せていました。

社会人野球を多くの人に知ってもらいたい…その気持ちだけで自ら情報発信を続けた選手たち

動画を通して明るいチームの雰囲気を多くのファンに届けたセガサミー・本間諒外野手 【日本野球連盟公式サポーター】

セガサミーからは、本間諒外野手が社会人野球盛り上げ隊のメンバーとしてチームに呼びかけを行い、自身もアグレッシブな動画を撮影して参加しました。
「今川の呼びかけはうれしかったです。一人で発信していても限界がありますが、今回のように一致団結した姿をメッセージとして動画に取り入れて伝えることができたので、社会人野球を知ってもらうきっかけにもつながったかと思います。チームとしては春先のオープン戦から調子が良かったので、試合ができないことが悔しいですが、この思いをファンと一緒に都市対抗で爆発させたいと思っています」
と電話越しでも伝わる明るい声に、すでに前を向いて歩み始めている姿が想像できました。

「#社会人野球盛り上げ隊」の隊長でもある大阪ガス・猿渡眞之投手 【日本野球連盟公式サポーター】

社会人野球盛り上げ隊の立ち上げ人でもある猿渡眞之投手は、
「選手、チーム、企画者が一緒になってファンを楽しませることができるのが社会人野球の良さ。特に『今、僕たちにできること』は、SNS上ではありますがファンとの一体感も得ることができて、大阪ガスのチームスローガンである“惟一心”に近いことができたな、と感じました。僕たちは社会人野球の選手である前に企業人でもあるので、何か発信をしたくても難しい時もあります。それでも今回のようにたくさんの人が協力してくれたこと、想いに賛同してくれたことに感謝しています」

動画企画を裏から支えた制作者の想い

今回のプロジェクトを手伝った日本野球連盟公式サポーターの豊島・大坂 【日本野球連盟公式サポーター】

今川外野手たちの提案を企画に起こし、構成・制作を行った日本野球連盟公式サポーター。
『今、僕たちにできること』の動画制作を行った大坂夕は、
「今回の企画を相談されて、豊島(わかな)が各チームのマネージャーに連絡を入れて出演者を集め、全8回のキャスティングを行い、私が動画の演出制作を主に行うという役割分担がうまくできていたように思います。何もできない状況であることはうかがっていたので、お手伝いが出来たら…という気持ちでスタートしました。結果的に動画を通して、私たちがファンの皆さんと選手たちの懸け橋となることができたなら嬉しく思います」

最終回までに26チーム88人の選手に協力してもらい、大きなメッセージとなった『今、僕たちにできること』。
11月の都市対抗野球大会開催を祈り、今できることを改めて再確認し、安心安全に野球観戦ができる日に繋げていきましょう。

【取材・文:豊島わかな】
  • 前へ
  • 1
  • 次へ

1/1ページ

著者プロフィール

1949年に設立した社会人野球を統轄する(公財)日本野球連盟の公式アカウントです。全国の企業、クラブチームが所属し、中学硬式や女子野球の団体も加盟しています。1993年から刊行している社会人野球オフィシャル・ガイド『グランドスラム』の編集部と連携し、都市対抗野球大会をはじめ、社会人野球の魅力や様々な情報を、毎週金曜日に更新する『週刊グランドスラム』などでお届けします。

新着記事

スポーツナビからのお知らせ

編集部ピックアップ

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着コラム

コラム一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント