欧州王者リバプールの急失速は何が原因か 逆転を狙うアトレティコ戦の勝算は?

直近のボーンマス戦で公式戦3試合ぶりの勝利を収めたが、内容はいまひとつ。本来の姿を取り戻したとは言えず、厳しい状況でCLアトレティコ戦の第2レグに臨む 【Getty Images】

 向かうところ敵なしの状態だったリバプールが、ここにきてスランプに陥っている。国内外のカップ戦を含めたここ5試合で3敗。直近のボーンマス戦(プレミアリーグ)には勝ったとはいえ、内容は芳しくなかった。ユルゲン・クロップ監督率いる欧州王者の突然の失速は、何が原因なのか。

 現地時間3月11日には、チャンピオンズリーグのアトレティコ・マドリー戦の第2レグが行われる。今のチーム状態で、1点のビハインドを負って臨むこの試合に勝つすべはあるのだろうか。

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今季導入されたウインターブレークの影響

 無敵のように思えたリバプールが突然、勢いを失った。

 プレミアリーグでは連勝を18にまで伸ばすなど、30年ぶりとなる国内リーグ制覇へ驀進(ばくしん)。チャンピオンズリーグ(CL)のグループステージも、危なげなくグループ首位で突破した。さらに昨年12月には、クラブワールドカップ(W杯)で優勝を飾り世界の頂点に。まさに順風満帆の歩みを見せていたが、2月に入って突如としてパフォーマンスの質が低下し、勝てなくなったのだ。

 CLのラウンド・オブ16、アトレティコ・マドリー戦の第1レグを0-1で落とすと(2月18日)、プレミアリーグ28節のワトフォード戦は0-3の完敗で(2月29日)、国内リーグでは今シーズン初の黒星を喫した。さらにFA杯でもチェルシーに0-2で敗れ(3月3日)、5回戦で姿を消している。この期間は公式戦4試合で1勝3敗と振るわず、シーズン開幕時からの快進撃がうそのようにブレーキがかかった。

 3月7日に行われたプレミアリーグ29節のボーンマス戦も、2-1で勝利したとはいえ、相手のミスに救われた感が強い。リバプールの2ゴールはいずれもボーンマスのミスから生まれたもので、内容は決して褒められたものではなかった。

 リバプールにいったい何が起きたのか。
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著者プロフィール

英紙『サンデー・タイムズ』のエース記者。分析記事やインタビューを中心に執筆し、英BBC放送や衛星放送スカイ・スポーツなどのサッカー番組にも多数出演。2002年の日韓W杯で訪れた日本をこよなく愛す。スコットランド出身。

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