卓球代表、東京五輪メダル獲得の可能性は 団体戦はダブルスが鍵に? 専門誌が分析

月刊『卓球王国』

張本(左)、石川ら東京五輪の卓球代表が決定。リオ五輪でメダル3つを獲得した日本は、果たして東京ではどんな結果を残せるか 【写真は共同】

 アスリートにとって勝負の年となる2020年。年明け早々の1月6日、日本卓球協会は今夏、東京体育館で5種目を戦う東京五輪の卓球日本代表男女3名ずつを発表した。

 日本選手同士が世界ランキングで争い合うシビアな選考レースを勝ち抜き、シングルスと団体戦の代表を確実にしていた男子の張本智和(木下グループ)、丹羽孝希(スヴェンソン)、女子の伊藤美誠(スターツ)、石川佳純(全農)が選出。団体戦に出場する3人目には、最後までシングルス代表を争った水谷隼(木下グループ)と平野美宇(日本生命)が選ばれた。また、東京五輪から採用される混合ダブルスには、水谷と伊藤のペアでエントリーすることも発表された。

混合ダブルスは初代王者も狙える

シングルスだけでなくダブルスでも実績のある水谷(写真奥)と伊藤。東京五輪で混合ダブルス初代王者となれるか 【写真:西村尚己/アフロスポーツ】

 東京五輪の卓球競技は、7月25日に混合ダブルスがスタート。この種目に出場できるのは各国最大1ペアのみ。当初は団体戦に出場する3人の中から、エントリー締め切りまでに最適と思われるペアを決定する予定だった。今回、団体戦の代表と同じタイミングでのペアを発表したのは水谷と伊藤の実績によるものが大きい。

 シングルスの実績豊富な水谷だが、ダブルスでも世界選手権で2度、銅メダルを獲得。全日本選手権の男子ダブルスでも歴代最多タイの7度の優勝と輝かしい経歴を持つ。伊藤も世界選手権女子ダブルスで銀メダルと銅メダル、全日本選手権の女子と混合のダブルス2種目で2連覇中。ダブルス巧者2人のペアで、昨年12月のワールドツアー・グランドファイナルでは決勝まで勝ち進んで現世界王者の許キン/劉詩ブン組(中国)にも肉薄。ワールドツアーでも5度の入賞と安定して成績を残してきた。
  
 ペアの選出に関し、男子日本代表の倉嶋洋介監督は「伊藤の変幻自在なプレーと水谷の安定性がペアとしてマッチし、高い安定感と爆発力がある。実力・実績・ランキングからも最もメダルに近いペアだと判断した」とコメント。初代王者も狙える位置にいる水谷/伊藤組だが、まだ代表が確定していない中国はじめ、アジア各国のペアも手強い。今月末からのワールドツアーで、よりコンビネーションを強固なものにしていきたい。

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