成長が止まらない矢板中央のサッカー 県勢55年ぶりの舞台へ、1年生GKの思い

江藤高志

低評価に対する反発心も力に変えて

四日市中央工に勝利を収め、喜ぶ矢板中央イレブン。次の静岡学園戦ではどんな戦いを見せるだろうか 【写真は共同】

 プリンスリーグ関東では最下位の10位と低迷。周囲からは「今大会は難しい」と言われていた。そうした声に反発する部分もあったはずだ。

 2大会ぶりのベスト4入りをかけて戦った準々決勝・四日市中央工(三重)戦は、多田圭佑が2得点。守っては、1年生GKの藤井を中心とした守備陣が2試合連続無失点を達成し、2-0での勝利を飾った。

 大分戦では攻守のバランスの悪さが見られたが、ボールを必要以上に蹴りすぎる部分などが試合ごとに改善され、不必要なボールロストが減った。また守るべき時は思い切って守備に人数を割き、分厚いブロックを築く。そうした大胆な戦い方は相手チームにとっては嫌だろう。試合を重ねるごとにチームが成長してきたことが、ここまで勝ち上がってきた大きな要因だ。

 GK藤井が望む青森山田との対戦は決勝進出が条件。その決勝まであと1勝のところまでこぎつけた。次の対戦相手は、ここまでの4試合で15得点・無失点の静岡学園だ。圧倒的な強さで準決勝進出を決めた強豪に対し、急成長の矢板中央はどんな戦いを見せてくれるのだろうか。

(企画構成:YOJI-GEN)

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著者プロフィール

1972年、大分県中津市生まれ。工学院大学大学院中退。99年コパ・アメリカ観戦を機にサッカーライターに転身。J2大分を足がかりに2001年から川崎の取材を開始。04年より番記者に。それまでの取材経験を元に15年よりウエブマガジン「川崎フットボールアディクト」を開設し、編集長として取材活動を続けている。

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