ペナントレースに大きく関わる東京五輪 予測不能な影響を考察する

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大きく変わる2020年スケジュール

東京五輪で金メダルを目指す侍ジャパンの稲葉監督 【写真は共同】

 2020年の東京五輪は、プロ野球にもさまざまな影響を及ぼす。56年ぶりとなる東京開催の五輪では期間中、ペナントレースが中断され、本拠地球場が使えないチームも出る。プロ選手が出場した大会はこれまで3度あったが、過去にはどのような影響が出たのか。

 野球競技は00年のシドニー五輪で初めてプロ選手の出場が解禁となり、以後12年ロンドン大会で競技から除外されるまで、04年アテネ、08年北京の3大会でプロ選手が出場した。東京開催で復活した今回、これまでと最も異なる点が、野球競技が行われる7月21日から閉会式後の8月13日まで、セ・パ両リーグがシーズンの中断を決めたことだ。

 それに伴い、開幕時期も例年より約1週間、早まることが決まった。来季はセ・パ同時開幕で3月20日開幕と、10年にパ・リーグが同日に開幕して以来の早いスタートとなる。シーズン終了も例年は9月中に終了となるケースがほとんどだが、来季は10月12日まで同一カード3連戦が行われる日程となっている。

 選手は基本的に開幕に合わせて調整を行うが、2月1日のキャンプインは変わらないため、自主トレの始動時期などに微妙な影響を与えることも予想される。五輪ではないが、3月に行われるWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)の開催年には、出場選手がレギュラーシーズンで不振に陥るケースが多く、例年より早い開幕がペナントレースの行方さえも左右することになりかねない。
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著者プロフィール

プロ野球の”いま”を伝える野球専門誌。年4回『季刊ベースボール・タイムズ』を発行し、現在は『vol.41 2019冬号』が絶賛発売中。毎年2月に増刊号として発行される選手名鑑『プロ野球プレイヤーズファイル』も好評。今年もさらにスケールアップした内容で発行を予定している。

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