“ラストチャンス”に挑んだ西岡剛 「自分の中ではやり切った」と前を向く

ベースボール・タイムズ

“最後の”トライアウトに臨んだ西岡剛。結果は4打数ノーヒット2三振、守備・走塁でも目立ったプレーはなかった 【写真は共同】

 プロ野球の12球団合同トライアウトが12日、大阪シティ信用金庫スタジアムで行われ、43人の選手が参加した。カウント1ボール1ストライクから始まるシート打撃で投手は3人の打者、打者は4人の投手と対戦し各自が実力をアピール。その中で、参加者最年長の35歳・西岡剛が“ラストチャンス”に挑んだ。

第1打席、初球から積極スイングも……

 BCリーグ・栃木のユニフォームを着用して登場した西岡は、全体の2組目に登場した。スタンドからは大きな拍手と歓声。注目の第1打席は、東京ヤクルトから戦力外通告を受けた村中恭兵を相手に初球から果敢にスイング。この日唯一の左投手との対戦で積極性を見せたが空振りとなって追い込まれると、1球ボールを挟んだ後、最後はストレートに手が出ず見逃し三振に倒れた。

 続く2打席目の相手は、元ヤクルトの菊沢竜佑。初球の変化球を見逃して1ボール2ストライクとなった後、外角の際どいストレートはきっちり見極めたが、最後は外角の難しい変化球を引っ掛けてしまいセカンドゴロに倒れた。

 さらに、前北海道日本ハムの立田将太と対戦した第3打席も、初球ファウルで追い込まれると、2球目の抜いたボールにタイミングを外されてファーストゴロ。最後の打席となった4打席目も、埼玉西武から戦力外通告を受けた松本直晃に対し、ボールゾーンから入ってくるスライダーでストライクを奪われると、その後フルカウントまで持ち込んだが、最後はアウトコースの直球にバットは空を切った。

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「今日1日参加できたことには感謝」

 トータル4打数無安打2三振。今季所属した栃木では、後期59試合に出場して打率.335、7本塁打、41打点、OPSは1.033と文句なしの活躍でチームの優勝に貢献。存在感を示したが、この日の限られた機会の中では快音を残すことは出来なかった。

 トライアウトを終えた西岡は「結果が出なかったことはすごい悔しいんですけど、トライアウトを受けるのも今年が最後になります。自分の中では『チャレンジする』と戦力外になってからも戦い続けていますので、そういう意味では今日1日参加できたことには感謝しています」とさばさば。

 セカンドのポジションに就いた守備でもアピールはならなかったが、「結果を出すのは非常に難しいことでもありますけど、自分の中ではやり切った上でプレーしましたので、振り返ってどうこうというのはあまりないですね」とあくまでも前を向いた。

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著者プロフィール

プロ野球の”いま”を伝える野球専門誌。年4回『季刊ベースボール・タイムズ』を発行し、現在は『vol.41 2019冬号』が絶賛発売中。毎年2月に増刊号として発行される選手名鑑『プロ野球プレイヤーズファイル』も好評。今年もさらにスケールアップした内容で発行を予定している。

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