打線不調のなか、白星を拾えている理由 オーストラリア戦・勝負を分けたポイント
「状況によって毎打席やるべきことが変わる」
勝ち越しとなる押し出し四球を選んだ浅村(写真右)。打ち急ぐことなく「やるべきこと」を冷静に実践し、打線を引っ張っている 【写真は共同】
「全部が全部、初球から振っていくということではなく、打席でじっくりボールを見る打席も必要だと思います。状況によって毎打席やるべきことが変わる。自分がいいところで塁に出れば点が入るような打線なので、状況によって考えてやっています」
打線の状態が上がらない中でも勝利を収めているのは、他の部分で補えている裏返しでもある。中継ぎ陣の状態が総じて良く、オーストラリア戦では先発・山口俊(巨人)が4回2失点で降板したが、後を受けたブルペンが流れを呼び込んだ。必ずしもすべての策が当たっているわけではないが、ベンチが動いて勝利を引き寄せている。
12日以降は米国、メキシコ、韓国と対戦するなか、少しでも多く点をとっていくことが勝利には不可欠だ。オーストラリア戦では1番に丸を起用し、不振の坂本勇人(巨人)を先発メンバーから外した。今後個々の状態が一気に上がることは考えにくく、結果の出ている浅村をどのように起用するかも含め、ベンチの決断が勝負の分かれ目になりそうだ。