構図はベテラン、海外、若手の三つ巴
JTカップで“王者”となるのは誰だ!?

提供:JTカップ

スイング改造の成果が出てきている石川。4年ぶりのJTカップ優勝を狙う
スイング改造の成果が出てきている石川。4年ぶりのJTカップ優勝を狙う【Getty Images】

 今年で56回目を迎える「ゴルフ日本シリーズJTカップ」。アジアンツアーとの共催となった1月の「SMBCシンガポールオープン」から始まった国内ツアーも、30人のみに出場権が与えられるこの最終戦で結末を迎える。


 出場選手は前週の「カシオワールドオープン」の結果で確定するが、すでに出場権を得ているのは、ディフェンディングチャンピオンの小平智と、今季ツアーで優勝を飾っている選手たちとなる。ここまでの戦いを振り返ると、長年ツアーで活躍してきた選手、国際色豊かな海外勢、そして頭角を現してきた若手が出場権を獲得している。

スイング改造で復活を見せた石川遼

 注目選手の筆頭は、2007年に高校1年生で国内ツアー初優勝を飾ってから男子ゴルフ界の中心となり、今季は選手会長も担っている石川遼だろう。前回大会は最終日に猛チャージを見せ、小平、ハン・ジュンゴン(韓国)とのプレーオフに残ったが、惜しくも優勝を逃した。


 今季は選手会長2年目としてツアーをけん引する立場ながら、シーズン序盤は腰痛のため棄権と欠場が続いた。しかしこの間にトレーニングを重ね、スイング改造が実る。ドライバーの飛距離は、昨年の平均289.35ydから、305.9yd(11月24日時点、以下データ同)と15yd以上伸びており、ドライビングディスタンスのランキングで4位に立っている。


 復帰戦となった6月の「日本ゴルフツアー選手権」では、苦手だった茨城・宍戸ヒルズカントリークラブを20位で終えると、7月の「日本プロ選手権」では最終日にトップと並び、ハンとのプレーオフを制し初制覇。さらに翌週の「セガサミーカップ」で2週連続優勝と、最高の復活劇を見せた。その後もトップ10入り3回と上位に食い込み、現時点の賞金ランキングは5位。09年に賞金王に輝いてから10年が経った今、15年に優勝している「JTカップ」で再び頂点を目指す。

昨年の賞金王も虎視眈々と頂点を狙う

昨年賞金王の今平。今年も賞金王レースのトップをひた走っている
昨年賞金王の今平。今年も賞金王レースのトップをひた走っている【Getty Images】

 石川の活躍を横目で見ながら淡々と賞金を積み重ねてきたのが、昨年の賞金王・今平周吾だ。今季は日本ツアーの賞金王として、海外メジャーにも参戦。しかし、4戦すべて予選落ちと海外の高い壁に阻まれた。それでも国内ツアーでは4週連続初日首位発進など安定した強さを見せ、優勝を含むトップ10入り15回。10月の「ブリヂストンオープン」でツアー通算3勝目を飾り、JTカップへの出場を決めている。


 今平の安定感はスタッツにも表れている。パーオン率が71.56%の2位、パーキープ率が88.23%、平均ストロークが69.61でともにトップに立っている。バーディー率も4.21の5位とパッティングさえかみ合えば、ビッグスコアを狙えるという状態だ。10月最終週に中国で行われた「WGC HSBC チャンピオンシップ」の出場権を得ながらも辞退しており、今は日本ツアーに専念。11月の「ダンロップフェニックス」では今季2勝目を挙げ、賞金王レースを独走している。


 二人のほかにも16年の賞金王である池田勇太、「令和」最初の大会を制した47歳の宮本勝昌、9月の「パナソニックオープン」で4季ぶりの優勝を勝ち取った41歳の武藤俊憲といったベテラン勢も虎視眈々(こしたんたん)と、最終戦の優勝を狙う。今季のツアー優勝はないが、JTカップ3連覇の偉業を達成している藤田寛之、14年の賞金王・小田孔明といった選手も賞金ランク上位につけ、最終戦への切符に近づいている。

多国籍の選手が活躍した海外勢

個性的なスイングが特徴のチェ・ホソンもJTカップに出場する
個性的なスイングが特徴のチェ・ホソンもJTカップに出場する【Getty Images】

 海外勢はアジアンツアーさながら、多国籍の選手たちが出場権を得ている。ツアー開幕戦となった「SMBCシンガポールオープン」で優勝したのはタイ出身の23歳、ジャズ・ジェーンワタナノンド。小さい頃は石川遼にあこがれていたというタイの新星は、今季のアジアンツアーで2勝を飾り現在は賞金ランキングトップに立っている。日本ツアーでも優勝を含むトップ10入り7回と、こちらも賞金王争いに参加。アジア&日本の2冠王を目指している。


 韓国勢だと16年のJTカップ覇者であるパク・ソンヒョンが今季の「フジサンケイクラシック」を制覇。“フィッシャーマンズ・スイング”でお馴染みの「トラさん」ことチェ・ホソンも「HEIWA・PGM Championship」で優勝を飾り、JTカップ出場権を手にした。そのほか、日本プロで石川遼とプレーオフを戦ったハン・ジュンゴンが、「マイナビABCチャンピオンシップ」で優勝し出場を決めている。


 さらに、ベテランのオーストラリア出身ブレンダン・ジョーンズ、アジアンツアー共催のシンハンドンヘオープンで優勝した南アフリカのジェイブ・クルーガー、同じく南アフリカ出身のショーン・ノリスが出場権を得ている。ランキングの上位にはタイのガン・チャルングン、ジンバブエ出身のスコット・ビンセント、フィリピンのジュビック・パグンサンがおり、JTカップは国際色豊かなフィールドになりそうだ。


 国内の中堅からベテラン、そして海外勢が豪華共演する最終戦。すべての選手に“王者”になるチャンスがあり激戦が予想されるが、“先輩”たちに負けじと頂点を狙う勢力がいることも忘れてはならない。

スポーツナビ

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