可視化して振り返る2019年ドラフト会議 戦力の「穴」を埋められた球団は?
巨人:くじを2度外すも将来に期待!
【ベースボール・タイムズ】
年齢的に補強が必要だった捕手には、高校生の山瀬慎之助(星稜高)を5位で指名。文字通り「ポスト阿部“慎之助”」を指名したが、彼がどこまで成長できるか。即戦力としては物足りないが、内外野の高校生も1人ずつ指名しており、バランスをうまくまとめた印象だ。
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DeNA:チーム事情に合った次代のスターを一本釣り!
【ベースボール・タイムズ】
そして2位以下では、大学生の投手2人と外野手1人を指名して来季の戦いを見据えつつ、将来の正捕手候補として東妻純平(智弁和歌山高)を4位で指名。チームの年齢分布的には22歳から25歳の即戦力捕手を加えたかったが、そこは東妻の成長度に期待することにしよう。下位指名の高校生も高い能力を持っており、ドラフト当日の戦略は成功したと言えるだろう。
阪神:甲子園のスターを次々と獲得!
【ベースボール・タイムズ】
高卒の若手選手はチームの明らかな補強ポイントであった点でも評価できる指名となった。あとはこの逸材たちをどう成長させるか。球団の「育成力」が改めて試されることになる。
広島:森下の単独指名に成功&バランスも上々
【ベースボール・タイムズ】
そして年齢分布的な穴だった19歳から21歳の左腕、22歳から25歳の捕手も指名してチーム全体のバランスを取ることにも成功。昨年の小園に続いて指名した高校生内野手の韮澤雄也(花咲徳栄高)も、将来の二遊間候補として期待大。欲を言えば即戦力投手をもう1枚、2枚欲しかったところだが、楽しみな面々をそろえたと言えるだろう。
中日:またも強運発揮、地元スターの交渉権を獲得!
【ベースボール・タイムズ】
さらに2位では大学生左腕の橋本侑樹(大阪商業大)、4位で大学生捕手の郡司裕也(慶応義塾大)と、年齢的な補強ポイントあるいはそれに近い指名に成功した。即戦力投手として完成度の高い岡野祐一郎(東芝)を3位で指名し、全体的なバランスも取った。
ただ、高校生外野手の指名がなかった点は気になる。来年のドラフトでは是非とも、高齢化が進む外野手の若返りに着手してもらいたい。
ヤクルト:見事に奥川の交渉権を獲得!
【ベースボール・タイムズ】
また、野手陣の若返りも必要だっただけに、高校生内野手を2人指名した点は評価できる。しかし、チームの穴だった左投手、そして捕手の指名が一人もなかったのは残念。奥川を手に入れたことで十分に合格点を与えられるが、“もっと完璧に”できたドラフトでもあっただろう。
(文・三和直樹、グラフィックデザイン・山崎理美)