歴史の目撃者となれる2019年凱旋門賞 エネイブルvs.オブライエンの隙を突け!

JRA-VAN

地元仏勢からは大将格ソットサス、武豊騎乗ソフトライト

地元フランス勢の大将格はダービー馬ソットサスだ(写真は2019年仏ダービー) 【Photo by Getty Images】

 近年は外国馬に押され加減のフランス勢だが、それでも毎年のように3着圏内に食い込んでいる。今年は仏ダービー馬ソットサスが大将格。強烈な瞬発力を武器としており、展開次第で突き抜けても不思議のない魅力を秘めている。ヴァルトガイストも末脚勝負のタイプで、昨年の凱旋門賞と2走前のキングジョージではエネイブルから2馬身圏内の小差。逆転のチャンスを十分に残している。

 フランス勢ではソットサスの僚馬ソフトライトが追加登録してきた。その手綱を武豊騎手が取る。勝ち鞍はデビュー戦のみで実績的に格下の馬だが、通算7戦で2着は4回と堅実。その中には前走のドーヴィル大賞などG2での2着も2回ある。2走前のパリ大賞では5着ながらジャパンと約4馬身差。ゲートが遅く後方から末脚に賭けるレースが型になっており、いかにも武騎手と手が合いそうなタイプだ。

展開の鍵握るゴドルフィンのガイヤースが圧勝も?

 直前になって存在感を際立たせてきたゴドルフィンのガイヤースは、エネイブルが相手でも圧勝まであるかという不気味さを漂わせている。前走のバーデン大賞で決めた大差勝ちは衝撃的で、キャリアも少なくまだつかみ所がない。逃げも打てる強力な先行力はエネイブルにとって相当に厄介。展開の鍵を握る存在となる。

 また、フレンチキングは2400mばかり走って今季4戦無敗。カタールのリステッドからドイツでG2を連勝し、前走のベルリン大賞でG1初制覇と着実にステップアップしてきた。裏街道で築いた実績のように映るものの、前走はドバイシーマクラシックで日本馬3頭を退けて優勝したオールドペルシアンに完勝しており、日本のG1クラスに匹敵する実力を示している。鞍上もO.ペリエ騎手とくれば軽視はできないだろう。

 馬名が長野五輪のアイスホッケー金メダルに由来するチェコのナガノゴールドも、日本の競馬ファンとしては気になる1頭。陣営の目標は5着以内と控え目だが、スタミナには自信があるようで、エネイブルをめぐり終盤にもつれる展開になれば世界を驚かせることも。

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