幕を閉じた大谷翔平の2年目
リハビリ過程の中、手術決断の裏側

提供:日本航空

リハビリを進めるにつれ、膝への負担増す

左膝の手術という形で2年目のシーズンを終えた大谷
左膝の手術という形で2年目のシーズンを終えた大谷【Getty Images】

 無関係ではなかったのではないか。


 現地9月12日、エンゼルスは大谷翔平が左膝二分膝蓋骨の手術を翌13日に受けることを発表した。全治8〜12週間。


 エンゼルスは10日にプレーオフ出場の可能性が消滅したが、その日にメディカルスタッフから手術を勧められていた大谷は、11日午前、手術に踏み切る決断をしたそうだ。


「投手としてのリハビリが進むにつれ、球速も83、85、86マイル(約133〜138キロ)と上がってきた。そうして徐々に(膝にかかる)負荷が大きくなる中で痛みも出てきた。よってここは大事に行こうと考えた」


 12日、電話会見に応じたビリー・エプラーGMは続けた。


「このまま投手としてのリハビリを続けて、何かあった場合、予期しないことを導く可能性があった」


 そもそも大谷が左膝の痛みを訴えたのは、今年2月。打つ分には問題ないという判断だったが、投手としてのリハビリをこのまま続け、負荷が大きくなれば、膝が耐えられなくなる。庇うような投げ方になれば、別の故障を導くリスクもある――。


 打つ方に関しては、「トレーニングルームでのウエートの重さを軽くしなければならなくなった程度」と話し、影響を否定したが、本当にゼロなのか。

オークランドで本人が話したこと

手術前、不振の理由について「軌道のズレかなという感じがする」と語っていた
手術前、不振の理由について「軌道のズレかなという感じがする」と語っていた【Getty Images】

 実は、不振にあえいでいた9月3日、大谷は遠征先のオークランドで、こんな話をした。


「今はどっちかというと、(相手の攻めというより)軌道のズレかなという感じがする。見えてる球に対して空振りしたりとか、今日みたいに当たり損ねの打球になってる。今までの自分のスイングの感覚で振ってるのとズレがあるのかなっていう感じじゃないかと思ってますね」


 その原因については、こう語ったのだった。


「その軌道がどういう動きからできるのかっていうことをまず考えないと、構えも含めて難しいのかなと思うので、ただその軌道に合わせて振るっていうところではなくて、正しい動作をしてその軌道に合う振り出しだったりとかっていうことかなと思ってます」


 軌道のズレがどこから来ているのか。その時大谷は答えを探していたが、膝の痛みが、微妙なズレを招いていた可能性はないのか。


 ただ調子そのものは、復調傾向にもあるとも映った。

丹羽政善

1967年、愛知県生まれ。立教大学経済学部卒業。出版社に勤務の後、95年秋に渡米し、インディアナ州立大学スポーツマーケティング学部卒業。シアトルに居を構え、MLB、NBAなど現地のスポーツを精力的に取材し、コラムや記事の配信を行っているほか、NHK BS−1で放送されている「ワールドスポーツMLB」にも出演している。

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