捕手・森友哉が「打力」で突出 アナリストが選ぶ月間MVP<2019年8月>

データスタジアム株式会社

パ・リーグ新人部門:弓削隼人(東北楽天)

【データ提供:データスタジアム】

 6月、7月と2カ月連続で新人部門の頂点に立った高橋礼(福岡ソフトバンク)を僅差で上回り、8月のトップとなったのが弓削隼人(東北楽天)。

 弓削は多彩な変化球を投げ分ける技巧派で、月間の与四球率1.96と安定した制球力が光った。決め球にはフォークもあり、23回を投げて20個の三振を奪うなど自分の力でアウトを取り切ることができるのは強みだ。

楽天の変則左腕・弓削。四球が少なく、三振も取れる理想的な投球を展開した 【写真は共同】

 3位の東妻勇輔(千葉ロッテ)は12試合すべて中継ぎとして登板し、失点ならびに自責点がわずか1と好リリーフを続けた。最速155キロのストレートを武器にしたフレッシュな投球で頭角を現し、ブルペンに欠かせない存在となりつつある。140キロ台のシュート、カットボール、フォークを操りゴロを打たせる器用さも備え、ポストシーズンに向けてチームのキーマンとなる可能性もありそうだ。

セ・リーグ新人部門:木浪聖也(阪神)

【データ提供:データスタジアム】

 セ・リーグの新人ランキングは木浪聖也(阪神)がトップ。WAR1.0はリーグ野手全体でも7位に相当する優れた貢献だった。

 8月は月間打率.431と安打を量産し、本塁打も2本マーク。課題の守備でも失策を1にとどめ、守備の貢献の大きさを図る指標でもほぼリーグ平均並みと改善の兆しを見せた。レギュラーを確固たるものにすべく、シーズンの最後まで良い状態をキープできるか注目が集まる。

阪神・木浪は月間打率.431と安打を量産。課題の守備でもわずか1失策と堅守を披露した 【写真は共同】

 2位の?橋優貴(巨人)は4試合の先発で2勝0敗、防御率1.66の好成績を収めた。ここまで課題となっていた被本塁打をわずか1本に封じ、武器である高い奪三振率は11.22を記録している。今季は二軍での登板も多く経験しているが、一軍の舞台で戦える実力を持っていることを示す8月となった。

(文:データスタジアム株式会社 野球アナリスト 佐々木浩哉)

3/3ページ

著者プロフィール

日本で唯一のスポーツデータ専門会社。 野球、サッカー、ラグビー等の試合データ分析・配信、ソフト開発などを手掛ける。

新着記事

編集部ピックアップ

コラムランキング

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着公式情報

公式情報一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント