トーレスと過ごした幸福な時間 加藤恒平を支えるサプライズメッセージ
友情を育んだ加藤恒平とフェルナンド・トーレス。トーレスは焼き肉やすき焼きがお気に入りだという 【写真提供:加藤恒平】
スペイン語で「いつでも言ってね」
18年7月10日、加藤が所属するサガン鳥栖にフェルナンド・トーレスが加入した。
そのトーレスが初めてチームに合流したとき、加藤はスペイン語で「ようこそ」と声を掛けた。するとトーレスは、驚いたような表情を見せた。ランニングの際にもスペイン語で「僕はスペイン語をちょっと話せるから、何かあったら、いつでも言ってね」と話しかけると、トーレスは柔らかな笑みをたたえて「ありがとう」と返した。
トーレスといえば、言わずと知れたスペイン代表の元エースストライカーであり、アトレティコ・マドリー、リバプール、チェルシー、ミランなどのメジャークラブに所属した世界的なスター選手である。そんな選手を前にすれば、気後れしたり、遠慮しそうなものだが、加藤は普通の日本人選手ではなかった。大学時代のアルゼンチンを皮切りに、モンテネグロ、ポーランド、ブルガリアと異国の地を渡り歩いてきたのだ。
「僕も海外に出て、文化の違いに驚いたこともあれば、チームに溶け込むのに時間がかかったこともあって、難しさは痛いほど分かる。彼もこれまで何度か移籍を経験しているとはいえ、すべてヨーロッパ内だから英語が通じる。でも、日本では英語を話せる選手が少ないから、僕が何かできればなって。それに僕自身、彼からスペイン語を教えてもらいたかったですから(笑)」
次第に距離を縮めたふたりは、トーレスの住む福岡で食事をともにしたり、サッカー談義をかわすようになる。トーレスが指導を受けてきた多くの名将たちは一体どんなトレーニングをするのかなど、加藤は気になることをどんどん質問した。
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