渋野日向子が豪快ショットで“熱く”する NEC軽井沢72コースは攻めのゴルファー向き

北村収

今週も“シブコ・フィーバー”が軽井沢を過熱

先週の「北海道 meiji カップ」では大ギャラリーを集めた渋野日向子 【Getty Images】

 高原ならではの青い空に、洋芝の美しい緑。東京から新幹線で1時間の、日本を代表するリゾート地で開催される「NEC軽井沢72ゴルフトーナメント」が、16日に開幕する(決勝ラウンドは18日)。

 成田美寿々、穴井詩などトッププロのコーチングを行っている井上透プロコーチにトーナメントの見どころを聞くと、「飛ばし屋が強いイメージ。コースは広々としているので、のびのびとティーショットが打てます。ギャラリーにとっては、プロの豪快なショットが見られるのがなによりの魅力では」と話してくれた。さらに、「歴代優勝者を見ると、その年に活躍していた選手が多いですね。その年の選手のコンディションを色濃く反映している結果になっているので、現時点で調子が良い選手が上位にずらっと並んでくる展開になる可能性が高いです」と予想した。

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18番ホールの2打目地点。コースは広々している(写真は昨年の優勝者・黄アルム) 【Getty Images】

 今好調な選手と言えば、先々週の「全英女子オープン」で日本人女子選手として42年ぶりとなるメジャー優勝を果たした渋野日向子。凱旋出場となった先週の「北海道 meiji カップ」では大ギャラリーを集めており、今週も“シブコ・フィーバー”が過熱しそうだ。

 井上プロコーチが「攻撃的に攻めるゴルファー向き」と話す開催コースはまさに渋野向き。世界のゴルフファンを魅了した強気なプレースタイルと“シブコ・スマイル”を披露する最適な舞台だ。渋野と同様、攻撃的なゴルフが魅力で、先々週の「大東建託・いい部屋ネットレディス」で優勝を果たした成田美寿々、また今季すでに3勝を挙げている申ジエなどの強豪が軽井沢に集結する。

「展開はスコアの伸ばし合いが予想されます。軽井沢ならではの気持ち良いコンディションの中、優勝争いをする選手たちがピンを果敢に狙っていくオフェンシブなプレーをたくさん見られることが、このトーナメントの魅力だと思います」(井上プロコーチ)

“比較する楽しみ”が感じられるコース

洋芝なのでターフは飛ぶが、それほど難しくないという(写真は歴代優勝者の福嶋晃子) 【Getty Images】

 難しさについては「木々の密集が少ない、逃げることができるサイドもありますし、基本的には難しくないです」と井上プロコーチ。だた、この大会では気をつけなくてはならないことがあるという。標高約900メートルという高地ならではの飛距離が伸びてしまう現象への適応だ。

「おおよそ1番手くらいは飛ぶのですが、番手によっても伸び具合は異なるので、選手はトラックマン(弾道測定器)で、どのくらい飛距離が伸びるのか番手ごとにしっかり把握しています」

 また、一般的に打ちにくいと言われている洋芝をフェアウェイやラフで使用しているが、「洋芝によっては粘っこくてラフなどでは苦労することがあるが、このコースの洋芝はそれほど難しくない」。

NEC軽井沢72ゴルフトーナメントが行われる「軽井沢72ゴルフ 北コース」は、誰でもラウンドができる 【Getty Images】

 開催コースの軽井沢72ゴルフ・北コースはパブリックコースなので、誰でもラウンドができる。「現地でもテレビでも良いのですが、ぜひトーナメントを観戦して、プロはどういう攻め方をしたとか、あのホールでは何番を持ったかなどをチェックしておいてほしいですね。そして、自分のプレーと比較して、プロのすごさを感じていただいたりするのも楽しいと思います」と、井上プロコーチはトーナメントコースでプレーすることの魅力を説明。

 飛距離だけは一般アマチュア男性とそれほど変わらない女子トーナメントは、男子のトーナメントにはない“比較する楽しみ”が感じられそう。井上プロコーチが「このトーナメントは高原ならではの気持ち良さとリゾート感があって、本当に快適ですよ」と話した「NEC軽井沢72ゴルフトーナメント」。観戦でもプレーでも楽しめる舞台のようだ。

井上透
米国でゴルフ理論を学び、1997年より日本ツアーにおいて初のプロコーチとして男子ツアーに帯同。佐藤信人、中嶋常幸、加瀬秀樹など多くのプロのコーチを歴任し、現在も成田美寿々、穴井詩、川岸史果、竹内美雪など多くのプロのコーチングを行っている。国際ジュニアゴルフ育成協会理事長として、世界ジュニアゴルフ選手権の日本代表監督に就任。また、2016年より東京大学ゴルフ部の監督を務めている。
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著者プロフィール

1968年東京都生まれ。法律関係の出版社を経て、1996年にゴルフ雑誌アルバ(ALBA)編集部に配属。2000年アルバ編集チーフに就任。2003年ゴルフダイジェスト・オンラインに入社し、同年メディア部門のゼネラルマネージャーに。在職中に日本ゴルフトーナメント振興協会のメディア委員を務める。2011年4月に独立し、同年6月に(株)ナインバリューズを起業。紙、Web、ソーシャルメディアなどのさまざまな媒体で、ゴルフ編集者兼ゴルフwebディレクターとしての仕事に従事している。

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