早めの仕掛けと新たな助っ人ルート開拓 2019プロ野球途中入団・支配下登録リスト

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セ・リーグ

スピードボールが持ち味のデラロサ。後半戦の巨人プルペンを支えている 【写真は共同】

<巨人>
#94 加藤脩平(外野手:6月10日、育成選手より移行)
#97 デラロサ(投手:6月27日、ダイヤモンドバックス傘下3Aより加入)
#32 鍵谷陽平(投手:6月28日、日本ハムよりトレード)
#47 藤岡貴裕(投手:6月28日、日本ハムよりトレード)
#99 山下航汰(外野手:7月5日、育成選手より移行)
#67 古川侑利(投手:7月8日、楽天よりトレード)
#95 堀岡隼人(投手:7月26日、育成選手より移行)

 第三次原体制になり、選手の出入りがよりダイナミックになった巨人。複数のトレードに育成選手の抜てき、助っ人投手の獲得と、シーズン途中の補強を多く敢行している。7人の新規支配下登録は12球団最多だ。

 育成選手の中で一軍出場を唯一果たしたのが加藤。支配下登録を受けた直後の6月13日に登録されると、その日のうちにプロ初出場初得点を記録している。

 デラロサはメジャー通算26勝を誇る助っ人右腕。160キロに届くスピードボールが持ち味だ。勝ちパターンが固定できないチーム状況下で期待も大きく、後半戦開幕後は12試合中8試合に登板。7月30日の広島戦では来日初セーブをマークした。

 トレード組では鍵谷と古川がすでに一軍のマウンドを経験。前者はブルペン陣の一角を担い、後者は先発ローテーションの座をうかがう。

<横浜DeNA>
#56 濱矢廣大(投手:3月29日、楽天よりトレード)
#97 ソリス(投手:6月7日、パドレス傘下3Aより加入)
#93 中川虎大(投手:7月16日、育成選手より移行)

 DeNAは投手陣の層を厚くした。

 ソリスは196センチ114キロの大型左腕。登板過多のエドウィン・エスコバーと入れ替わる形で7月6日に一軍登録するも、10日のヤクルト戦で決勝打を浴びるなど目立った活躍はなく、後半戦開始早々に二軍落ち。自慢の剛速球を披露する舞台は再び訪れるか。

 中川は高卒2年目の今季、二軍で9勝、防御率1.85の好成績を残し、育成から這い上がった。28日の中日戦ではプロ初登板初先発を果たし、2回でマウンドを降りるも、プロ野球選手として大きな一歩を刻んだ。

<広島>
#35 三好匠(内野手:7月4日、楽天よりトレード)
#98 モンティージャ(投手:7月10日、育成選手より移行)
#99 サンタナ(内野手:7月29日、育成選手より移行)

 リーグ4連覇に向けて負けられない広島は、内野手2人と投手1人を新たに加えた。

 三好は下水流とのトレードで楽天より移籍。二遊間を中心に守れる内野のユーティリティーで、勤続疲労気味の田中広輔、菊池涼介への刺激も期待されているはず。7月下旬からは三塁手でのスタメン起用が増えており、課題の打撃でも2試合連発をマーク。新天地で存在感が増している。

 モンティージャとサンタナは、ともにドミニカのカープアカデミーからやってきた。前者は30日の巨人戦でプロ初先発。3回途中3失点でKOされるほろ苦いデビュー戦となった。後者はサードが本職の内野手。二軍では71試合に出場、打率.264、5本塁打の成績を残している。

衝撃デビューを果たしたソラーテ(42)。今後もその打棒に注目が集まる 【写真は共同】

<阪神>
#30 高野圭佑(投手:7月5日、ロッテよりトレード)
#42 ソラーテ(内野手:7月12日、マーリンズ傘下3Aより加入)
#95 片山雄哉(捕手:7月30日、育成選手より移行)

 Aクラス争いに食らいつく阪神はトレード、新外国人、育成選手からの移行を1人ずつ行った。

 ロッテからトレードで加入の高野は7月27日の巨人戦で“タテジマデビュー”を果たすと、翌日もマウンドへ。150キロ前後の直球で押す右のリリーバーとして、一軍の座を安泰としたい。

 そして、早くも虎党の心をわしづかみにしているのがソラーテ。来日初出場の26日の巨人戦でいきなり決勝2ランを放つと、甲子園初見参となった30日の中日戦では逆転サヨナラ弾を含む2発。1本目は球団通算8000号のオマケ付きと、メジャー通算75本塁打の実績に違わぬ華やかな活躍ぶりだ。

<中日>
#38 松葉貴大(投手:7月2日、オリックスよりトレード)
#56 武田健吾(外野手:7月2日、オリックスよりトレード)

 与田新体制でシーズンを戦う中日は、オリックスと2対2のトレードを成立させた。

 松葉は前述の通り、かつてのドラフト1位左腕。ここ数年は活躍できていないものの、14年には8勝を挙げるなど、実績は十分。新天地では先発として期待されており、一軍での出番もまもなく訪れそうだ。

 武田は好守と強肩が特徴の外野手。U23侍ジャパンに選ばれた経験もあり、ポテンシャルは高い。移籍後は途中出場だけでなく、スタメン出場の機会も度々訪れており、レギュラー定着へのチャンスをうかがっている。

<東京ヤクルト>

 12球団で唯一シーズン途中の補強がないのがヤクルトだ。16連敗を喫するなど、リーグ最下位に低迷しているが、現有戦力でのやりくりと故障者の復帰で浮上を目指す。高卒2年目の村上宗隆が台頭し、打線の破壊力は健在なだけに、投手陣のテコ入れは必至だろう。

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