2勝クラスのダート1000m戦を考察 今夏5鞍のレア条件的中へのヒント

JRA-VANデータラボ

前走距離別成績(前走中央競馬ダート戦出走馬)

表4 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 前走の距離別(前走中央競馬のダート戦出走馬のみ)では、同じ1000m戦に出走していた馬が連対率25.7%、複勝率36.7%をマークする。距離短縮馬も複勝率21.9%と一見悪くはなさそうだが、ダート1000mのコースはフルゲートが少なめ(札幌・函館は12頭、小倉は14頭)であるため、好走率が高く出やすいことには注意したい。

前走クラス別成績(前走中央競馬平地競走出走馬)

表5 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 2勝クラスのダート1000m戦はレース数が少ない中、表4では前走1000m戦出走馬から多くの好走馬が出ていた。これは昇級馬でも通用しているためで、前走1勝クラス出走馬が複勝率40.0%などの好成績を記録している。「昇級馬でも通用する」というよりは、むしろ「昇級馬が強い」と言ったほうが良い結果だ。

休養明け消化レース数別成績

表6 ※「休養」は中9週以上 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 夏競馬のダート1000m戦を目標に仕上げてくる馬も多そうなため、休養明けの消化レース数別の成績を調べたのが表6である。ここで抜群の好結果を出しているのは、休養明け1戦を消化した馬=休養明け2戦目の馬で、連対率は39.6%、そして単複の回収率は110%、109%。その一方で、休養明け5戦以上を消化した(休養明け6戦目以降)馬も、複勝率32.7%など上々の数字を出している。

休養明け1戦消化馬(2戦目)の各種成績

表7 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 最後に、表6で好成績だった休養明け1戦消化馬について、いくつかの条件でデータを調べてみた。3歳馬、前走平地で逃げた馬、前走ダート1000m戦出走馬、そして前走1勝クラス出走馬はいずれも複勝率50%台後半以上、そして回収率は単複とも100%を大きく超えてきている。今週の桑園特別や小郡特別でも、該当馬がいれば特に注目したい。

文:浅田知広(あさだ ともひろ)
1970年12月、埼玉県生まれ。立命館大学文学部中退後、夕刊紙レース部のアルバイト、競馬データベース会社を経て、現在はフリー。パソコンが広く普及する以前から、パソコン通信でデータ手入力方式の競馬予想ソフトを公開するなど、競馬のみならずPCやネットワークにも精通。その知識を活かし、Webや雑誌で競馬ライターとして活躍するかたわら、ネットワークの専門誌にも連載を持つ。

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