前走函館から札幌同条件への転戦データ集 馬券になる馬はこんなタイプ

JRA-VANデータラボ

集計期間は2014〜2018年の過去5年分

 今週末から夏競馬の後半戦にあたる新潟、小倉、札幌の開催が始まる。そのなかでも今回は札幌にスポットライトをあてたい。開催日程の関係上、札幌では前走函館の馬をしばしば見かける。距離設定もほぼ共通しているため「前走函館芝1200m→今走札幌芝1200m」といった馬も多く出走してくる。そこで今回は、このような「前走函館で同条件(芝・ダートと距離)を走っていた札幌出走馬」についてのデータを調べてみたい。集計期間は2014〜2018年の過去5年分。データの分析には、JRA-VAN DataLab.とTARGET frontier JVを利用した。

コース別成績

表1 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 表1はコース別成績で、それぞれのコースで函館の同条件に出走していた馬のみが集計対象となっている。施行数が多いコースのなかで好走率が高いのは芝1800mとダート1700m。ただし、芝1800mは単複の回収率が60%台にとどまり、人気になりがちな様子も見てとれるため、回収率的にはダート1700mのほうが狙いやすいとは言えそうだ。また、ダート1000mは複勝率が高く、堅実に3着以内に入ってくる。そのほか、レース数は少ないものの、芝2600mは5項目すべての数値が優秀で、前走函館2600mの馬が出てきたら狙ってみたい。明らかに苦戦傾向と言えるのが芝2000mで、このケースはすこし注意したほうがいいかもしれない。

クラス別成績

表2 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 表2はクラス別成績。好走率、回収率ともにバランスがとれているのは2勝クラスで、前走函館同距離組ではもっとも狙いやすそうだ。その2勝クラスを上回る好走率を記録しているのがオープン特別。回収率を見る限り、人気にもなるようだが信頼度は高い。重賞のG2やG3は単勝回収率が高く、ダークホースにも要注意。実際、内容を確認すると5〜8番人気が勝ち切る例が多く、たとえば昨年の札幌2歳Sを制したニシノデイジーは函館芝1800mの未勝利戦を勝ち上がったあと、6番人気で重賞制覇を飾っている。

人気別成績

表3 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 表3は人気別成績。1番人気は水準を若干下回っており、2番人気も勝率が低め。3番人気こそまずまずの数値だが、4番人気は勝率が物足りず、全体として上位人気の成績はそれほどでもない。その一方で5〜7番人気の中穴級や10番人気以下の大穴ゾーンは回収率が高く、妙味ある数値を残している。函館→札幌で同条件を使うローテでは上位人気馬をあまり過信せず、穴馬を見落とさないことがポイントになりそうだ。

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