令和初の高校チャンピオンはどこだ!? インターハイ男子バスケの行方を大胆予想
桜丘、明成のブロックは混戦必至か
今大会の第1シードを勝ち取った桜丘 【写真:バスケットボールキング/大澤智子】
今大会注目選手の1人である明成の山崎一渉 【写真:バスケットボールキング/大澤智子】
共に勝ち進めば、その明成と大会3日目で対戦するのが前回大会ベスト4の東海大諏訪(長野)。同校には抜群の安定感でコートを支配するポイントガード(PG)、黒川虎徹がいる。昨年の結果を超えるには黒川のパフォーマンスも重要だが、周りの選手の奮起が不可欠。黒川頼みにならず、高原伊吹、米山ジャバ偉生らが積極的なアタックを見せたい。その他にも、シード校の東海大学付属札幌(北海道)、尽誠学園(香川)、長崎西(長崎)、市立船橋(千葉)といった全国常連校がひしめくこのブロックは、毎試合好ゲームが見られるはずだ。
「ストップ・福岡第一」はどこになる?
開志国際は昨年、創部5年という早さでインターハイ初制覇を成し遂げた 【写真:バスケットボールキング/大澤智子】
そこに割って入るのは昨年準優勝の中部大第一(愛知)か。昨年から経験を積む深田怜音や仲宗根弘、バトゥマニ・クリバリらの最上級生に、今年は大型シューターの福田健人、PGの谷口歩という即戦力が加わった。桜丘との東海大会決勝では、第4クォーターに足が止まって逆転負けを喫しただけに、最後まで強度を保てるかが上位進出のカギを握る。
シード校の高知中央(高知)は、美濃加茂(岐阜)と佐賀北(佐賀)の勝者、同じく2回戦から登場する能代工業(秋田)は、県立豊浦(山口)と法政大学第二(神奈川)の勝者と初戦で対戦。この6校は力の差が少なく、どのチームがベスト8に上がってくるか全く読めない状況だ。
2019年のインターハイは「一体どのチームが福岡第一を止めるのか」という構図になる。しかし昨年は、その福岡第一が第1シードながら初戦で敗れる波乱が起きた。冬のウインターカップでは1年の集大成を競う戦いとなりチームの完成度がものをいうが、ウインターカップよりもチーム結成から日が浅いインターハイは想像できない結果も起きうるもの。それがインターハイの楽しみ方でもある。
“令和初のインターハイ王者”という称号は、大会後も長く高校バスケファンの記憶に残るだろう。今年も数々の名勝負が生まれることを期待したい。
(文:小沼克年/バスケットボールキング)