新時代も名門校や伝統校が優勝争いの軸 2019年インハイバレー【女子展望】
シニアに選出された宮部擁する金蘭会も有力候補
シニア日本代表にも登録された宮部愛芽世擁する金蘭会も有力な優勝候補 【写真:西村尚己/アフロスポーツ】
だが、今年の全国私学大会決勝では京都橘に敗れ、連覇が5でストップするなど、まだまだ未完成な部分も。インターハイ直前まで宮部が女子U20日本代表の活動で抜けることもあり、周りのメンバーのさらなる奮起が鍵を握るだろう。
前年度女王も上位進出をうかがう
下北沢成徳は下級生時からコートに立ってきた宮地が チームを引っ張る 【写真提供:月刊バレーボール】
インターハイの前年度女王である下北沢成徳(東京/4年連続19回目)はチーム力の水準が比較的高い印象。高校2冠(インターハイ、国体)を遂げた昨年度の3年生たちが卒業し、レギュラー陣の顔ぶれがガラリと変わったが、それでも全国私学大会ではベスト8入り、インターハイ都予選も1位通過を果たした。下級生時からコートに立ってきた宮地佳乃が中心となってチームを引っ張る。
節目の40回目の出場となる古川学園(宮城/15年連続)も下北沢成徳と同様に、昨年度の主力メンバーが卒業。経験値の浅い選手が並ぶが、伸びしろは十分。上沢沙織や留学生のバルデス・メリーサら長身選手が軸となり勝機をたぐり寄せる。
また、16年度にインターハイでベスト4、春高バレーで準優勝と古豪復活を印象づけた就実(岡山/6年連続44回目)も目を向けたいところ。今年1月の春高バレーでは下級生中心のチームでありながら、古川学園を下したことからも、地力の高さがうかがえる。1年生時からレギュラー入りを果たしてきた岡?凜華や大山遼らが高校生活ラストイヤーを飾る可能性は決して低くはない。
初出場のチームが多く、顔ぶれに変化
最後に、開催地である宮崎県からは、県予選を制した都城商(5年ぶり7回目)、開催地枠の第2代表として延岡学園(9年ぶり15回目)が出場する。選手たちにとってインターハイの舞台はまだ踏んだことがない、いわば初めての舞台。コンビバレーとムードの良さで戦う都城商、長身選手が並ぶ延岡学園は地元の大声援を力に変えて、大会に挑む。
こうした出場チームの顔ぶれに変化が見られる点は、新たな時代に突入したことの表れといえるだろうか。令和最初の夏、コート上で彼女たちがどのような姿を見せてくれるか、注目だ。