ドライバー10本の特徴が一目瞭然 マトリックス図を大公開! 2019年春モデルのドライバーを徹底比較

【ゴルフダイジェスト・オンライン】

2019年春モデルのドライバーは、各メーカーが様々な工夫を凝らし製品ごとに性能や特徴が異なる。クラブ選びの参考に、レッスンスクール「ゴルフテック」羽田空港店でクラブフィッティングを行う三田貴史コーチが作成したマトリックス図を紹介する。

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図の縦軸をスピン量、横軸を捕まりやすさとして比較 【ゴルフダイジェスト・オンライン】

捕まりやすさとスピン量でマッピング

比較したのはテーラーメイド、キャロウェイ、ピン、タイトリスト、ミズノの2019年春モデルのドライバー計10本(※可変ウェイトモデルはニュートラルの状態に設定)。

ヘッドスピードが40m/s前後の方は…

左上の「捕まりやすく、バックスピン量は多め」に分類されたのは4本。最も捕まりやすく、スピン量が2番目に多かったピンの「G410 SFT」はヒール側にウェイトを配置してヘッドを返りやすくし、スライスのミスを減らす機能をうたう。「捕まりやすさ=スライス対策」ということで、三田コーチは左上のクラブについて「アベレージゴルファーの、それほどヘッドスピードが速くない人に向いています。ヘッドスピードとしては40m/s前後の方だと、曲がりづらく、球も上がりやすくなるので、飛距離も伸びるでしょう」と解説する。

ヘッドスピードが45m/s程度ある方は…

その反対(図の右下)に位置する「捕まりすぎず、バックスピン量は少なめ」のクラブは、ヘッドスピードが45m/s程度あり、チーピンや引っ掛けのミスを怖がるようなゴルファーに向いているとのこと。「ある程度のヘッドスピードがないと性能が生かされないと思います。ヘッドスピードがあって、バックスピン量も元々ある人でないと、(低スピンのため)球がドロップしてしまいます」と、飛距離のロスも生まれてしまうようだ。松山英樹やダスティン・ジョンソン、タイガー・ウッズといったPGAツアーのトッププロが「M5」を使用していることを見ても、中上級者に向けたクラブと言ってもいいだろう。

「構えたときのフェースの向き自体が、左上のクラブは捕まりやすくなっているし、Mシリーズやエピックフラッシュは右を向いて(オープンフェースになって)います」。それでも、全体的に見ると、捕まりやすい仕様になっているクラブが多く、それぞれ前作からの流れを踏襲しつつ、よりアマチュアゴルファーにも使いやすい工夫がなされているようだ。

スピン量と飛距離の関係性

右上の「捕まり過ぎず、バックスピン量が多め」に当たる「ミズノプロ モデル-S」は、昔ながらの小ぶりヘッド(ヘッド体積435cc)が特徴。操作性を重視したいゴルファーに合っている。また左下の「捕まりやすく、バックスピン量が少なめ」のクラブは、ヘッドスピードが速く、スライスなど右へのミスが怖い人のために捕まりやすさを重視したモデルとなっている。

三田コーチは最近の傾向について「数年前から低スピン化が進んでいて、それがベースにあります。ただ、アベレージゴルファーは低スピンだとドロップすることもあるので、逆に飛ばせなくなる要素も出てきます。そのため極端にスピン量を減らさず、最大の飛距離を図れるスピン量を持たせるものが出てきました」と指摘する。

「ドライバーの飛距離は、バックスピン量とインパクト時のヘッドスピードや打ち出し角などに最適な相関関係があります。例えばヘッドスピード40m/s程度でクラブの入射がダウンブロー気味の人なら3600rpm程度、アッパー気味な人なら2600rpm程度のスピン量で総飛距離が最大値に近づきます」

最適なクラブはどう見極める?

スピン量を決める最大の要素は、ゴルファーそれぞれのスイング。いくら低スピンモデルのドライバーでも、打ち方が合わなければ性能は十分発揮されない。だからといってドライバーに合わせてスイング自体を変えるとなると、不調の原因にもなりかねない。

「ある程度スイングができ上がると、出てほしくない球の傾向が分かります。それに沿えば、クラブフィッティングはしやすくなります。自分に最適なスピン量など一度傾向が見えれば、買い替えも楽になってくるでしょう」。新作ドライバーが気になっている人は自分のスピン量や出球の傾向を確認しておき、実際にどれぐらい変化が出るかを試しながら選ぶのが良いという。

三田貴史コーチ プロフィール

レッスンスクール「ゴルフテック」羽田空港店の スタジオチーフを務める。
ゴルフテックのモーションセンサーの数値を駆使しながら、お客さまの身体に合わせた無理のないスイング作りをサポート。 様々なクラブフィッティング理論を習得後、ゴルフテック公認クラブフィッターとしてもスイング・ギア両側面からのアプローチを得意としている。

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