波乱傾向が強い函館記念の狙い目は? 1番人気予想エアスピネルは消しデータ
函館記念 前走からの距離増減別成績(近5年)
表4 【画像提供:JRA-VANデータラボ】
次いで複勝率が高いのが同距離組で、複勝回収率は100%を超えている。なお、今回延長組は複勝率が最も低く、複勝回収率も唯一100%を切っていた。
函館記念 前走からの斤量増減別成績(近5年)
表5 【画像提供:JRA-VANデータラボ】
函館記念 7番人気以下で激走した馬の過去重賞実績(近5年)
表6 【画像提供:JRA-VANデータラボ】
結論
表7 【画像提供:JRA-VANデータラボ】
実績からエアスピネルが1番人気に推されそうだが、昨秋のマイルCS10着以来となる。2000m戦も一昨年の札幌記念5着以来と久々で、買い材料に乏しい。実績は今回のメンバーでは抜けた存在ではあるが、そういった馬が敗れるのが函館記念の特徴ともいえる。
これまで挙げたデータから狙ってみたいのがポポカテペトルとゴールドギア。ポポカテペトルは長期休養明けの前走目黒記念では12着と敗れたものの、先行した同馬には厳しい流れだった。今回距離短縮は好材料で、一度使った上積みはかなり大きいだろう。大敗後でも狙ってみる価値は十分にある。
ゴールドギアは前走から5キロ減と表5で示した好成績ゾーンに入っている。まだ準オープンクラスの身ではあるが、昨夏の函館で行われた500万下・八雲特別を快勝。続く札幌のHTB賞では今回出走予定のレッドローゼスの2着に入っており、洋芝適性は高い。同馬の母ギンザボナンザは洋芝を得意としていた馬で、適性も受け継いでいるのだろう。52kgなら上位に食い込んでもおかしくない。
あとは雨で馬場が渋った場合のアメリカズカップ。前走からマイナス1キロは好材料で、過去にきさらぎ賞を制している重賞実績馬だ。先週の七夕賞で2着と好走したクレッシェンドラヴに前走福島民報杯で勝利しているレッドローゼスも、能力を発揮できれば上位争いに加わりそうだ。
文:ケンタロウ(けんたろう)
1978年6月、鹿児島県生まれ。早稲田大学社会科学部卒業。初めて買った馬券が大当たりし、それから競馬にのめり込むように。データでは、開催日の馬場やコース適性に注目している。好きなタイプは逃げか追い込み。馬券は1着にこだわった単勝、馬単派。料理研究家ではない。