佐々木中心のドラフトに待った!?
明治大・森下をスカウトが称賛する理由

広島スカウトは「右足一本で立つ」姿勢を称賛

スカウトも「先発ローテーションとして即戦力が期待できる」と称賛。大学ナンバーワン投手の実力を夏以降も見せられるか
スカウトも「先発ローテーションとして即戦力が期待できる」と称賛。大学ナンバーワン投手の実力を夏以降も見せられるか【写真は共同】

 大学選手権の決勝を視察した広島・苑田聡彦スカウト統括部長も、森下の成長についてこう語っている。


「去年までは150キロくらいのスピードが出ても高めが多かったのが、今は低めに“ビシーッ”と来るようになりました。まず左足を上げた時の姿勢が良くなりましたね。以前は少しふらふらしていたのが、今はしっかり右足一本で立っている。この春は何かをつかんだんじゃないですかね。変化球もカーブ、スライダー、チェンジアップ、全部良い。先発ローテーションとして即戦力が期待できると思いますよ。大学生では1番ですね」


 大学生投手として「先発ローテーションとして即戦力が期待できる」というのは、最大級の賛辞ではないだろうか。


 この春のリーグ戦は初戦こそ6回4失点で負け投手となったものの、その後先発した5試合は全て8回以上を投げ切っており4完投。通算で53回1/3を投げて63奪三振(奪三振率10.63)、与四死球13(与四死球率2.19)という数字が残っている。


 長いイニングを投げて三振を多く奪いながらも四死球は少ないという、まさに先発投手としては理想的なピッチングができていると言える。

体力面の強化が今後の課題か

 そんな森下だが、もちろん課題がないわけではない。大きな懸念は体力面だ。


 高校時代の70キロという体重が現在は75キロまで増えているが、プロに入ると明らかに細身であることは間違いない。苑田スカウトも「まだ細いから走るのも大事だけど、ご飯もいっぱい食べてほしいね」と話しており、この春のピッチングを持続させるためには、体力面の強化は必要になってくるだろう。


 しかし逆に言えば、まだ“伸びしろ”が残っているとも言える。他のスカウトからも「人間的にもしっかりしているし、まだまだ伸びる」というコメントも聞かれ、プロに入ってからもさらに成長が期待できることも魅力だ。


 今年のドラフトは佐々木朗希(大船渡)に人気が集中することは間違いないが、この春の森下のピッチングは居並ぶスカウト陣の心を揺さぶるのに十分なものだった。この後行われる日米大学野球選手権(7月16〜21日)、そして秋のリーグ戦(9月〜)でも森下のピッチングにぜひ注目してもらいたい。

西尾典文
西尾典文

1979年、愛知県生まれ。大学まで選手としてプレーした後、筑波大学大学院で野球の動作解析について研究し、在学中から技術解析などをテーマに野球専門誌に寄稿を開始。修了後もアマチュア野球を中心に年間約300試合を取材し、全国の現場に足を運んでいる

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