「16」で止まった燕の大型連敗 真中前監督が奮起を促す投打のキーマン
「理想の展開」での連敗脱出
連敗が「16」でストップしたヤクルト。真中前監督はチームをどう見ているのだろうか? 【写真は共同】
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「まずは連敗が止まって本当に良かった。(2日の試合は)理想の展開になった。序盤に先制して、先発投手がしっかりとゲームをつくった。連敗中は先発陣が崩れて、ほとんどクオリティースタート(先発投手が6回以上を投げ、3自責点以内に抑えること)を達成できなかったけれど、今回は原樹理が中4日でよく頑張った」
先制打の大引啓次を「村上(宗隆)が三振した後でしたし、大きな一打だった。あの一本がチームを勇気付けた」と称賛するとともに、先発して6回2/3を5安打1失点に抑えて3勝目を挙げた原の投球を「ボールのスピードも出ていたし、シュートもスライダーもコーナーにしっかりと投げることができていた。何より、気迫みたいなものを感じた」と、今回の16連敗の始まりを含め、期間中の登板3試合で計16失点を喫していた4年目右腕の力投を振り返った。
崩壊が続いた先発陣と勝負どころでのミス
真中氏は連敗の最大の要因として「先発陣」を挙げた 【写真は共同】
「やっぱり先発ピッチャーですね。先発陣がゲームをつくれなかったというのが一番の原因。そのしわ寄せが中継ぎの登板過多につながった。連敗は止めたけれど、中継ぎの疲労度は抜けていないですし、先発陣の目処も立っていないですから、苦しい戦いは続く。先発ピッチャーが、あと何枚か出てこないと難しい」
2日の試合では昨季35セーブの石山泰稚が復帰登板。「1点は取られましたけど、彼が帰ってきたことは大きい。もっと締まったゲームができるはず」と期待を寄せるが、それも「先発がしっかりとゲームをつくれれば……」との条件付き。「先発がゲームをつくらないと石山に出番が回ってこないですし、とにかく先発投手がしっかり投げること」と強調する。
そして精神面。「僕も含めてマスコミも連敗、連敗と取り上げるから選手も意識するし、そこで『何とかしよう!』、『何とかしたい!』と硬くなっていた部分もあった」と真中氏。その“硬さ”は勝負どころでのミスにつながり、「負けるべくして負けたというゲームが続いた」と手厳しい。今後へ向けて「エラーだけじゃなくて、記録に残らないミスも多い。その部分もしっかりと修正していかないと上位には食い込めない」とハッパをかける。