記憶に残る“個性派フォーム”の選手たち 日米で活躍した2人が投打の1位に

ベースボール・タイムズ

日米で「トルネード旋風」を巻き起こした野茂の独特なフォーム。野球少年の多くがそのフォームをまねた 【写真:YUTAKA/アフロスポーツ】

 スポーツナビが実施した「プロ野球・あなたの好きな個性派フォーム」企画。日々ご愛用いただいているユーザーに、強く印象に残っている個性派フォームの選手を投手編・野手編に分けて投票していただいた。投票総数18,366票の中で見事1位に輝いた選手は誰だ!?

投手部門1位はやはり“トルネード”

 やはり、というべきか。投手編の個性派フォームで圧倒的な支持を集めたのは、日米球界に大旋風を巻き起こした「トルネード投法」の野茂英雄(元近鉄ほか)だった。

 身長188センチ、体重99.8キロという大型エンジン。大きく振りかぶりながら自らの背番号が完全に打者に見えるまで体をひねり、そこから竜巻のように、遠心力を使いながら一気に力を解放する。ボールに伝わるパワーに加えて、リリースポイントが見えにくく、タイミングを取りづらいという利点もあり、ストレートとフォークのほぼ2種類の球種で打者を圧倒。日本では1シーズン287奪三振を記録するなど1051と1/3イニングで、イニング数を上回る1204奪三振。メジャーでは1976と1/3イニングを投げて計1918個の三振を奪い、2度のノーヒットノーランも記録した。パイオニアとして強烈な印象を残し、今回のアンケートでも全体の41.04%に上る6536票を集めた。

2位、3位はロッテ勢に

 続いて、2位となる3494票(21.94%)を集めたのが、村田兆治(元ロッテ)の「マサカリ投法」だった。プロ入り後にフォームを改造。左足を大きく蹴り上げた後、大木を切るかのように右腕を大きく振り下ろす独特の投げ方で、右肘の手術も乗り越えながら通算215勝をマーク。ためが長いために打者にボールの握りがバレやすいという欠点があったが、それよりも球持ちの良さを優先し、投球モーションの途中で球の握りを自在に変える技も編み出した。

 以下、3位には2631票(16.52%)で「サブマリン」の渡辺俊介(元千葉ロッテ)が入り、4位には2331票(14.64%)で、50歳まで現役生活を全うした山本昌(元中日)、5位には近鉄時代の独特の2段モーションが特徴的だった岩隈久志(巨人)が1849票(11.61%)を集めてランクイン。その他、山内泰幸(元広島)の「UFO投法」、多田野数人(元日本ハム)の「ガチョーン投法」など、ユニークなネーミングが付けられた投球フォームが人気で、他には和田毅(福岡ソフトバンク)、高梨雄平(東北楽天)、星野伸之(元オリックスほか)、石井一久(元ヤクルトほか)など左腕たちにも票が集まった。

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著者プロフィール

プロ野球の”いま”を伝える野球専門誌。年4回『季刊ベースボール・タイムズ』を発行し、現在は『vol.41 2019冬号』が絶賛発売中。毎年2月に増刊号として発行される選手名鑑『プロ野球プレイヤーズファイル』も好評。今年もさらにスケールアップした内容で発行を予定している。

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