葵SはスプリントG1へ続く道!? ダービー前日の重賞傾向をデータ分析

JRA-VANデータラボ

前走OP特別組のレース別成績

表3 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 ここからは前走のレースを個別に見ていくことにする。まずは前走オープン特別組のレース別成績を調べた(表3参照)。前走橘S組が中心で【5.3.2.24】という成績。勝ち馬はすべて同組から出ている。基本的には橘S組が有力となり、5着以内に入っていた馬を有力視するのがコツ。京都芝1400m→1200mの距離短縮により、上位勢の着順が若干入れ替わる傾向がある。

前走重賞組の人気別成績

表4 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 続いて前走重賞組を見ていく。ファルコンSや桜花賞からくる馬がやや多い傾向。そこでの着順は悪い馬が多く(良い馬はNHKマイルCやオークスに行くため)、あまり気にしないほうがいい。もっともそれは、前走着順だけでは取捨が難しいということを意味する。そこで表4を見ていただきたい。前走重賞組の人気別成績を記したものだが、興味深い傾向が出ている。葵Sで1〜5番人気に支持された馬は【0.1.0.15】で不振なのに対し、6番人気以下だった馬が【2.2.2.16】という成績なのだ。人気は前走だけでなく、それ以前の成績も考慮されて形成されるものだが、なぜか上位人気馬が全く走っていない

前走500万クラス組の人気別成績

表5 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 一方、前走500万クラスの人気別成績を見ると、前走重賞組とは対照的な傾向が出ている。1〜5番人気に支持された馬が【2.2.0.9】という成績。回収率は70%程度だが、連対率は約30%ある。しかし、6番人気以下だった馬は【0.1.1.21】という成績。前評判が高い馬ほど好走しやすい傾向が出ている。前走500万クラスを勝利して勢いがあり、また、そのレース内容が今回の前評判につながっているはず。勝ちっぷり=人気と考えるなら、取捨はしやすいようだ。

文:小田原智大(おだわら ともひろ)
1975年6月、東京生まれ。早稲田大学商学部卒業後、業界紙記者を経て、(株)レイヤード入社。ライター&エディターとして活躍。JRA-VANデータの配信初期から、いち早くデータ競馬の有効性に着目する。05年5月より「競馬 最強の法則WEB」にて、障害戦を除く全重賞レースの傾向と対策、予想を展開。「オッズパーク ダートグレードデータ作戦」では、地方競馬の重賞の攻略にも取り組んでいる。仕事の関係でなかなか競馬場には行けなくなったが、年に1、2回行くローカル遠征が楽しみ。

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