香港の難敵に挑む日本馬3本の矢 リス、ディア、ウインともに逆転の目あり
今年のQE2C、中心を担う地元の雄エグザルタント
地元香港の雄エグザルタントが今年のクイーンエリザベス2世Cの中心的存在だ 【Photo by Getty Images】
エグザルタントは昨年暮れの香港ヴァーズでリスグラシューを押さえたアドバンテージがあるだけでなく、前走の香港ゴールドCでは今回と同舞台の2000mでロングスパートを仕掛けて抜け出し圧勝。3着のディノーゾ以下、香港Cの覇者グロリアスフォーエバー(5着)、イーグルウェイ(6着)、パキスタンスター(10着)、タイムワープ(11着)に4馬身半余りの差をつけ、今回も戦う相手たちを寄せつけなかった。
先行から中団までポジショニングできる自在性があるうえ、息の長い末脚を繰り出せる心肺機能も備えている。その隙のないレースぶりは近走の成績に表れている通りで、アクシデントさえなければ上位争いは確実だろう。
日本勢3頭はどう挑む?
日本から参戦するリスグラシュー、得意の2000メートルで勝利を決めたい 【Photo by Kazuhiro Kuramoto】
ウインブライトにも優勝争いに加わる力量はあるが、やはり得意の中山競馬場からの舞台変わりが鍵。中山巧者は過去にもQE2Cに参戦しており、2008年のマツリダゴッホが6着、2010年のネヴァブションは4着に敗れている。前者は有馬記念勝ち後に、遠征を挟んでオールカマー3連覇、後者は日経賞勝ちやアメリカジョッキークラブC連覇後の遠征と実績も十分だった。そうした実力馬との比較も含みつつ壁を破れるか。枠順は絶好の最内1番に恵まれただけに、上手く溜めを利かせることができれば面白い。
展開の鍵を握る豪州のエミネント
逃げを打てるスピードがある豪州のエミネント、この馬の出方次第で展開が大きく変わりそうだ 【Photo by Press Association】
展開の鍵を握る存在として注目したいのが豪州から参戦するエミネント。香港Cも香港ゴールドCも前半は超がつくほどのスローペースだったが、エミネントは逃げも打てる先行タイプでスピードを持ち味としている。外目の12番枠からになってしまったが、愛チャンピオンSや豪ランヴェットSと2000mのG1レースで入着歴があり、上手く先手を取れば怖い存在となる。
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