西大伍選手(ヴィッセル神戸)「僕はこのチームを勝たせるために入団した」新チームでの抱負を語る

【【写真】澤 良憲】

2019年1月7日に鹿島アントラーズからヴィッセル神戸に完全移籍した、西大伍選手(31)。これまでチーム、個人を含め数々のタイトルを獲得したトッププレイヤーは、ブレない信念を持って新チームへの期待を語った。
――今年から新しいチームでのプレーとなりますが、新しい環境には慣れましたか?

西:慣れると言えるまでにはもう少し時間が必要ですね。新しいチームなので、チームと環境に慣れることを同時に行なっていて、少し大変な部分もあります。

――今回のアメリカツアーの感触はいかがでしたか?

西:残念ながら風邪を引いてしまったのですが、アメリカの気候は暖かく体も動かしやしかったです。

――これからイニエスタ選手、ビシャ選手、ポドルスキ選手たちと同じチームで戦うことになりますが、なにが一番楽しみですか?

西:「より高いレベルでプレーができる」というイメージが移籍する時に浮かびました。これからシーズンが始まるのが楽しみですね。

【【写真】澤 良憲】

――彼らとの練習やプレシーズンマッチを経験されていますが、感触としてはいかがでしょうか?

西:今の時点では、まだわからないですね。彼らとどう合わせていくか、どういったプレーをするのか学んでいく必要があります。逆にチームメイトに僕のプレーを知ってもらうための時間も必要だと思います。

――これまで西選手が、理想にしてきた自分のプレースタイルや選手像はなんでしょうか?

西:理想や選手像といった具体的な目標は無かったです。ポジションもサイドバックの選手を目指してやってきたわけでもなかったですし。

――それでも、Jリーグベストイレブン、Jリーグ優秀選手賞、さらにJリーグ最優秀ゴール賞と数々の輝かしい成績を残されていますがそこに辿り着くまでに続けてきたことはありますか?

西:賞だけを目指してプレーしているわけではないですが、僕は常に、「成長したい、上手くなりたい」という気持ちを持っています。日頃の練習や普段の生活の中で、自分を良くするためには何をするべきかと常に考えています。

――その一方で、2017年末にけがを経験されていますが、その後、コンディションの維持、ケアで意識を変えたところはありますか?

西:特別に何かを意識しているわけではないですが、けがをしたことで出会えた人や知れたこともあったのでそういう意味では、考え方は変わっています。

それに、僕は常に自分を変えていきます。良いものを取り入れて必要ないものはやめてきたので、これからも変わると思います。

【【写真】澤 良憲】

――西選手が学生時代にやっておいてよかった練習やお薦めの練習はありますか?

西:なにか一つのことばかりを練習していたわけではありません。僕の場合、ドリブルだけではなくパスや動きの中で、相手との駆け引きや相手の逆を取るなど、練習の中でそういった部分を意識していました。

ポドルスキ選手と話していた時に、彼は左足のキックばかり練習していたと聞きました。

みんな、得意なことや好きなことはいっぱいやれると思うので、自分の反応に素直になって、自分の良い部分を伸ばすことが大事だと思います。

――西選手が使用されているスパイクをお教えください。

西:Nikeのマーキュリアル ヴェイパーを使っています。

【【写真】澤 良憲】

――Nikeはいつから履かれていますか?また、今のスパイクで気に入っている部分はありますか?

西:Nikeは20歳から使用しています。特にきっかけというものはないです。

今のスパイクで気に入っている部分は頑丈なところです。伸びないので、踏ん張った時に足が中でズレることもなく、プレーにも良い影響があるかもしれないです。

【【写真】澤 良憲】

――スパイクへのこだわりはありますか?

西:特にないです。スパイクを選ぶ前に、己を磨かくことも大切だと考えています。

――今シーズン、西選手がヴィッセル神戸のファンの方々に見てもらいたいポイントをお教えください。

西:僕は観ている人を楽しませたいと常に思っているので、イニエスタ選手や周りにいる選手とうまく絡めれば良いなと思います。

――逆にヴィッセル神戸でチャレンジしたいことはありますか?

西:僕はこのチームを勝たせるために入団したので、勝つために僕自身に何が必要かをさらに見極めていきたいです。

これまで、最初から何か明確にチャレンジしたいと決めたことはないです。今の時点で僕が気づいたことは、今の僕の頭の中にしかない考えなので、シーズンが進んでいく中で気づいたことを変えていければ良いなと思います。

【【写真】澤 良憲】

――西選手にとってサッカーの魅力とはなんでしょうか。

西:味方チーム、相手チーム、会場全体の雰囲気と空気感が一番好きです。また、味方同士のイメージが共有できて試合が流れる感じも好きですね。

いろんな要素があって、微妙なバランスの中で成り立つことなので簡単ではないですが、プレー、チームメイト、環境、空気感、そして勝利を掴むことがサッカーをやってきてよかったと感じる部分です。

負けていたら楽しくないですからね、この感覚を味わうために今のチームに来ました。

――最後に、サッカーをプレーする10代の子供達に向けてメッセージをお願いします。

西:まず、どれだけ見えないものに向かっていけるかが大事だと思います。

みんな、色んな人の意見を見たり聞いたりしていると思いますが、その人の答えっていうのはその人にしかわからないですし、はっきりとした答えって出ないと思います。それでも、自分のスタイルを見つけ、それを伸ばし、自分の答えに近づくこと。自分の考えを持って、周りの言葉、話を聞ければ良いですね。

そして、自分を変えていくことを恐れない心を持って欲しいです。人は変わることを恐れます。それでも変えわることを続けていかないと、将来プロになれたとしても、その後上にはいけないと思います。



【文章/写真】澤 良憲
【取材協力】ヴィッセル神戸
  • 前へ
  • 1
  • 次へ

1/1ページ

著者プロフィール

Alpen Group Magazine(アルペングループマガジン)は、身体を動かしたい人、スポーツを始めたい人、もっと上達したい人たちなど、毎日を少しアクティブにしたい人たちへお届けするスポーツ情報WEBマガジンです。

新着記事

編集部ピックアップ

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着公式情報

公式情報一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント