バスケ日本代表はW杯でどう戦う? ラマスHC「食事からもフィジカル強化を」
W杯での対戦国が決まり、ラマスHC(右)は何を思うのか 【写真:YUTAKA/アフロスポーツ】
チームを率いるフリオ・ラマスヘッドコーチに、対戦国へどのようなイメージを持ち、対策を講じていくのかを聞いた。
「サイズのアップグレードが必要」
まだロスターも分からないので答えるのは少し早いと思うが、現時点で言える範囲でお答えしたい。まずトルコは、選手の身長が高いということ。NBA、ユーロリーグで戦う選手が大多数で、世界大会での経験も豊富で手ごわいチームだと感じる。もちろんFIBAランキングでも格上だ。
チェコに関しては全ての選手の身長が高く、NBA、ユーロリーグで戦っている選手も多数いるし、ヨーロッパでの戦い方を見ても、とても高いレベルでディフェンスを行えるチームという印象。
米国は皆さんもご存じの通り、世界一のチームであり、世界王者。彼らと対戦することでわれわれは学ぶことが多いと思う。
――アルゼンチンを率いて出場した1998年W杯から、世界のバスケはどのように変化していると思うか。
98年のW杯から現時点でものすごく変わったと思う。2012年ロンドン五輪、14年W杯にも(アルゼンチンを率いて)出場したが、より“アスレティックな”選手たちになってきている。ゲームスピードも以前と比べ物にならない。FIBAレベルのバスケでトランジションプレーやファストブレイクのプレーがより多く使われている。オフェンスも時間をかけてではなく、少ない時間の中で行われている。
実行力の部分も非常に高くなっているし、ピックアンドロールのプレーが一番変わった。昔と比べ使われる確率が高くなっている。昔のバスケで言えば、スクリーンプレーやローポストプレーが多かった印象だ。選手たちがアスレティックになり、自ずとリングの上でプレーするレベルになってきている。
――アジアと世界で舞台は変わるが、その変化に対して日本の特徴をどのように生かしていく?
もちろんアジアのバスケレベルよりも世界のほうが高いということを認識している。われわれは最初から言っているように、サイズのアップグレードはやっていこうと思っている。今までよりも良い準備、さらに上を目指してチームを整えていかないといけないと思う。
7月から始まる合宿もそうだが、ここで重要になってくるのがそれぞれ選手個人の大会への準備。スキルももちろんだが、フィジカル面も重要。今までやってきたことを続けていくが、食事の面でもより整えていかなければいけないと思う。われわれが求めているのは、アスレティックな選手を育てること。今後に生かすためにも格上との親善試合で調整し、W杯に臨みたいと思う。
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