ビジャ、山口蛍ら大型補強の神戸 今季注目すべき「3つのポイント」
その3:山口蛍に課せられた守備の改善
中盤のバランサーとして注目が集まる山口蛍(右) 【写真:西村尚己/アフロスポーツ】
その状況から抜け出すべく、中盤のバランサーとして注目しているのが、セレッソ大阪から加入のMF山口の存在だ。
前線を預かる選手のプレースタイルからも、持ちうるパワーを攻撃に割く選手が多いという事実は、守備陣の負担を大きくすることにもなりかねない。もちろん、そのリスク管理は現在、チームとしても改善を求めているところで、組織だった守備力を高めようとしているのも事実だ。その実現に向けて、DFラインの1つ前、中盤のど真ん中で砦となりながら、チームを操縦する山口に課せられた責任は大きい。ともすれば、彼の出来がチームの結果を左右すると言っても過言ではないはずだ。
これについては本人も「守備の負担は大きくなりそうだけど、それも新しい環境に来たからこそのやりがい」だと意欲的。事実、そこで圧巻の存在感を示すことができれば、日本代表への返り咲きも十分可能だろう。慣れ親しんだクラブを離れ、イチからの再スタートを選択した決断と覚悟を、ぜひパフォーマンスで示してほしい。
もっともポイントはこの3つに限らず、先に名前を挙げたビジャとプライベートでも仲の良いイニエスタとのコンビネーションや、戦術家で知られるリージョ監督の手腕など見どころは多い。中でも「自分のベストバージョンのプレーをお見せする」と宣言しているイニエスタがその言葉通りの活躍を示すことになれば、世界中のサッカーファンを楽しませることにもなるだろう。
そんな神戸の開幕戦は、どこよりも早い2月22日。アウェーでのC大阪戦で戦いの火ぶたを切る。