フライデーナイトJリーグ

ビジャ、山口蛍ら大型補強の神戸
今季注目すべき「3つのポイント」

その3:山口蛍に課せられた守備の改善

中盤のバランサーとして注目が集まる山口蛍(右)
中盤のバランサーとして注目が集まる山口蛍(右)【写真:西村尚己/アフロスポーツ】

 一方で気になるのが「守備」だ。前線にどれだけタレントをそろえても、守備が崩壊し失点を繰り返していては、「結果」にはつながらない。昨年の終盤、4失点、5失点と大量失点を重ね、苦戦を強いられた事実もそれを物語るものだった。


 その状況から抜け出すべく、中盤のバランサーとして注目しているのが、セレッソ大阪から加入のMF山口の存在だ。


 前線を預かる選手のプレースタイルからも、持ちうるパワーを攻撃に割く選手が多いという事実は、守備陣の負担を大きくすることにもなりかねない。もちろん、そのリスク管理は現在、チームとしても改善を求めているところで、組織だった守備力を高めようとしているのも事実だ。その実現に向けて、DFラインの1つ前、中盤のど真ん中で砦となりながら、チームを操縦する山口に課せられた責任は大きい。ともすれば、彼の出来がチームの結果を左右すると言っても過言ではないはずだ。


 これについては本人も「守備の負担は大きくなりそうだけど、それも新しい環境に来たからこそのやりがい」だと意欲的。事実、そこで圧巻の存在感を示すことができれば、日本代表への返り咲きも十分可能だろう。慣れ親しんだクラブを離れ、イチからの再スタートを選択した決断と覚悟を、ぜひパフォーマンスで示してほしい。


 もっともポイントはこの3つに限らず、先に名前を挙げたビジャとプライベートでも仲の良いイニエスタとのコンビネーションや、戦術家で知られるリージョ監督の手腕など見どころは多い。中でも「自分のベストバージョンのプレーをお見せする」と宣言しているイニエスタがその言葉通りの活躍を示すことになれば、世界中のサッカーファンを楽しませることにもなるだろう。


 そんな神戸の開幕戦は、どこよりも早い2月22日。アウェーでのC大阪戦で戦いの火ぶたを切る。

高村美砂

子供からプロまで、関西一円の『サッカー』を応援しようとJリーグ発足にあわせて発刊された、関西サッカー応援誌『GAM』『KAPPOS』の発行・編集に携わった後、同雑誌の休刊に伴い、1998年からフリーライターに。現在はガンバ大阪、ヴィッセル神戸を中心に取材を展開する。レギュラー媒体はG大阪オフィシャルマガジン『G-MAGAZINE』『GAMBA REVIEWS』をはじめ、V神戸オフィシャルマガジン『ヴィッセルスマイル』。また「週刊サッカーダイジェスト」での宇佐美貴史のコラム連載は約7年、200回以上を数える。兵庫県西宮市生まれ、大阪育ち。現在は神戸在住。