東京新聞杯は1番人気が大不振! 好走タイプを過去10年データで算出

JRA-VANデータラボ

ヴィクトリアマイル、安田記念につながる一戦

 今週は日曜日に東京競馬場で東京新聞杯が行われる。今春のヴィクトリアマイルや安田記念を目指す馬たちが集まるG3戦だ。いつものように過去10年のデータを分析し、レースの傾向を探っていくことにする。データの集計・分析にはJRA-VAN DataLab.とTARGET frontier JVを利用した。

東京新聞杯の人気別成績(過去10年)

表1 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 まずは人気別成績を見ていくことにする(表1参照)。1番人気の成績が【0.1.2.7】。勝ち鞍がなく、2着もわずか1回で連対率は10%。かなり苦しい成績となっている。ただ、上位人気が軒並み成績不振というわけではない。3番人気や5番人気が3勝を挙げている。1番人気から5番人気までの成績は【8.6.6.30】。勝ち馬が8頭おり、2・3着馬の6割が該当している。中心馬に関しては上位人気から選ぶ方が良さそうだ。

東京新聞杯の1番人気成績(過去10年)

表2 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 1番人気に支持された馬についてもう少し調べてみることにする(表2参照)。昨年はグレーターロンドンが1番人気で9着に敗れた。しかし、同馬はこの年の夏に、中京記念をレコードで制した。東京新聞杯での敗因は、力がなかったわけでも、左回りのマイル戦が苦手だったわけでもない。そのほかの馬を見てみると、エアスピネルやダノンシャーク、ダノンヨーヨーなどの名前がある。いずれもマイルG1で勝ち負けができた実力馬だ。ダッシングブレイズは不運な競走中止によるものだし、力を出し切れずに敗れているケースが多いと言えるだろう。

 また、1番人気になるような馬は前走好着順であるケースがほとんどだ。前走1、2着馬が多い。G1で3着や5着に善戦していた馬もおり、人気を集めるのも当然と言える。しかし、実際には2010年のトライアンフマーチ2着が最高着順。同馬は前走オープン特別のキャピタルSを使われ、勝利していた。また、3歳時には皐月賞で2着に好走しており、格上実績馬ではあった。

東京新聞杯出走馬の前走着順別成績(過去10年)

表3 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 前走着順に関するデータをもう少し見ていくことにする。1番人気に限らず、全馬を対象として調べた(表3参照)。前走好着順の馬は、それほど不振ではなかった。特に前走2着馬はよく、勝率14.3%、単勝回収率165%の好成績だ。前走1着馬も総合的には【3.3.1.19】という成績で悪くなかった。一方、前走3着・4着馬は連対がなかった。しかし、前走5着馬が【2.2.2.9】の好成績。連対率は26.7%、複勝率は40%で優秀だった。

 また、前走6〜9着馬が【3.3.1.28】でまずまずの成績。回収率は単・複ともに100%を超えており、狙い目としては面白い。着順があまり良くない馬の巻き返しを考える場合は、このあたりがターゲットになる。前走10着以下の馬は【0.1.1.37】で、大きく成績が落ちてしまう。二けた着順に敗れていた馬は割り引きが必要だろう。

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