新年から高配当が連発! ダート・OP特別の穴馬の特徴とは?

JRA-VANデータラボ

今年は3レースいずれも高配当

 2019年に入り、ここまで(1/27開催終了時点)4歳以上・オープン(OP)特別のダート戦は3鞍行われた。いずれのレースでも単勝10番人気以下だった馬が3着以内に食い込んでおり、3連複・3連単の馬券は高配当が出ている。そこで今回は、二けた人気で激走した馬に注目。ダートのOP特別での穴馬の特徴について調べていくことにする。

2019年すばるS(京都ダート1400m)

表1 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

2019年ジャニュアリーS(中山ダート1200m)

表2 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

2019年ポルックスS(中山ダート1800m)

表3 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 冒頭で述べた4歳以上・OP特別のダート戦は3鞍。そのレースを個別に見ていくことにする。表1はすばるS、表2はジャニュアリーS、表3はポルックスSで、3着以内に入った馬を記した。すばるSで3着に食い込んだのは13番人気のサングラスだった。ジャニュアリーSで2着に入ったのはドリームドルチェで13番人気。ポルックスSでは12番人気のシャイニービームが3着に入った。いずれも7歳以上のベテラン馬で、差し・追い込みで好走を果たした。前走レース成績を見ると、今回と同じダートのOP特別に出走し、10着以下に敗れていた。また、表には記載しなかったが、いずれも休み明け3戦以内だったという共通項があった。

 話をまとめると、下のクラスから上がってきたばかりの馬ではなく、ベテラン馬が穴を演出している。脚質は追い込みに注意か。前走着順が悪くても、休み明け3戦目以内であれば一変してくる可能性が十分ある。

3歳以上・4歳以上ダートのOP特別において二けた人気で3着以内に好走した馬(2017〜2018年)

表4 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 こうした傾向は通年でも出ているのだろうか。そこで2018年と2017年のデータを見ていくことにする。表4は3歳以上・4歳以上ダートのOP特別において二けた人気で3着以内に好走した馬を記した。まず該当馬は27頭。その内18年は14頭で、17年は13頭だった。1年を通じてこれぐらいの数の穴馬が出そうだ。今年はすでに3頭が該当していることになり、出現ペースとしては例年よりも速いと言えるだろう。

 着順の内訳を見ると、1着馬が3頭で、2着馬が11頭、3着馬が13頭。2着、3着のケースがかなり多い。あらゆるレースを通じて二けた人気の馬が勝つケースはそう多くはないので、こうした結果は自然と言えるだろう。かなり人気薄のタイプなので、単勝で狙うのではなく、連下候補として考えたい。なお、前述したドリームドルチェは、18年の千葉Sでも13番人気で2着に好走している。

 性別はすべて牡馬とセン馬だが、この条件全体の傾向として牝馬の出走自体が少ない。よって、仕方がない結果と言える。年齢は7歳馬が最も多い。7歳以上でまとめると13頭。5歳馬が6頭で、6歳馬が8頭なので、半数近くが7歳以上だ。なお、3歳馬と4歳馬は1頭もいない。ベテラン馬が穴を演出しやすいのは、大きな特徴と言えるだろう。

 脚質を見ると、追い込み馬はそれほど多くはない。全体としては先行馬がやや多くなっている。今年に入って穴をあけたのが追い込み馬だったのは偶然のようだ。脚質に関してはあまり気にする必要はなさそうだ

 前走レースはOP特別組が圧倒的に多い。1600万クラスからの昇級馬や、重賞組がかなり少ない。前走OP特別組の前走着順は4着以下。二けた人気になるような馬なので、基本的には前走で大きく負けている馬になる。気になるローテーションだが、休み明け(表に間隔を記載)か、休み明け3戦目以内の馬がやはり多かった。前走着順が良くない馬でも、休養によるリフレッシュや、休み明けを叩かれての変わり身は期待できる。こうしたケースを積極的にマークする作戦は、通年で使えるだろう。

文:小田原智大(おだわら ともひろ)
1975年6月、東京生まれ。早稲田大学商学部卒業後、業界紙記者を経て、(株)レイヤード入社。ライター&エディターとして活躍。JRA-VANデータの配信初期から、いち早くデータ競馬の有効性に着目する。05年5月より「競馬 最強の法則WEB」にて、障害戦を除く全重賞レースの傾向と対策、予想を展開。「オッズパーク ダートグレードデータ作戦」では、地方競馬の重賞の攻略にも取り組んでいる。仕事の関係でなかなか競馬場には行けなくなったが、年に1、2回行くローカル遠征が楽しみ。
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