連載:強豪・静岡の今

“最良のバランス”を追求する藤枝東 結果と「楽しませるサッカー」の両立を

元川悦子
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OBから「強い藤枝東を取り戻して」

藤枝東は原点の「見る者を楽しませるサッカー」を追求しながら、新たな取り組みにも挑戦していく 【元川悦子】

 2018年も押し迫った12月29日。藤枝東高(静岡)の整備された人工芝グラウンドで、南アフリカ、ブラジル、そしてロシアとワールドカップ(W杯)3大会で日本代表のキャプテンを務めた同校OB・長谷部誠(フランクフルト)が自身のサッカースクールの指導を行った。

「たくさんのOBや後援会の方の協力があって、昨年夏に芝を張り替えることができ、長谷部さんのスクールも開くことができました。寒い中、4時間笑顔で子供たちとボールを追いかける姿を見て、ウチの生徒たちも感じることがたくさんあったようです。『強い藤枝東を取り戻してほしい』とOBによく言われるので本当に頑張らなければいけません」と語るのは、長谷部の1学年下で、大井健太郎(ジュビロ磐田)や成岡翔(藤枝MYFC)の同期に当たる小林公平監督だ。

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 国士舘大を卒業後、河井陽介(清水エスパルス)や村松大輔(前ギラヴァンツ北九州)らを擁して07年度の高校サッカー選手権準優勝を果たした時に藤枝東に勤務。その後、正採用となり、湖西高で6年間指導経験を積み、15年から再び母校に赴任した。30歳そこそこで名門中の名門の監督になるのは大きなプレッシャーだったに違いないが、就任1年目にいきなり選手権出場を果たした。
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著者プロフィール

1967年長野県松本市生まれ。千葉大学法経学部卒業後、業界紙、夕刊紙記者を経て、94年からフリーに。Jリーグ、日本代表、育成年代、海外まで幅広くフォロー。特に日本代表は非公開練習でもせっせと通って選手のコメントを取り、アウェー戦も全て現地取材している。ワールドカップは94年アメリカ大会から5回連続で現地へ赴いた。著書に「U−22フィリップトルシエとプラチナエイジの419日」(小学館刊)、「蹴音」(主婦の友社)、「黄金世代―99年ワールドユース準優勝と日本サッカーの10年」(スキージャーナル)、「『いじらない』育て方 親とコーチが語る遠藤保仁」(日本放送出版協会)、「僕らがサッカーボーイズだった頃』(カンゼン刊)、「全国制覇12回より大切な清商サッカー部の教え」(ぱる出版)、「日本初の韓国代表フィジカルコーチ 池田誠剛の生きざま 日本人として韓国代表で戦う理由 」(カンゼン)など。「勝利の街に響け凱歌―松本山雅という奇跡のクラブ 」を15年4月に汐文社から上梓した

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