サートゥルナーリア春二冠見えた楽勝 ミルコ大絶賛の大器「2400mも大丈夫」

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アドマイヤマーズと「かぶらないで(苦笑)」

来春の皐月賞、ダービーの主役となるか 【スポーツナビ】

 兄弟との比較について、代理で取材に応じた上村洋行技術調教師が答えた。

「上の兄弟は気性が荒くてコントロールが難しかったんですが、サートゥルナーリアに関してはすごく扱いやすい馬ですね。初の長距離輸送も問題なくこなしましたし、今のところ文句のつけようがない完成度です」

 もちろん、完成度だけではなく、今後の成長という点においても大きな期待を持っていいだろう。今回のレースは前走からプラス12kgでの出走となったが、これは「すべて成長分」と上村調教師が語れば、ミルコも「首が大きくなって、でもお腹には脂がない。すごく成長している」と太鼓判。同じ中山2000メートルで行われる3歳クラシック第一冠の皐月賞は当然のことながら、その先にある競馬の祭典・日本ダービーも早くも視界にハッキリと捉えたのではないか。ミルコは自信の口ぶりで“3度目のダービー”への手応えを口にした。

「どんどん落ち着きが出ていますし、今日もスタートが良かったのに引っ掛からなかった。きょうみたいな折り合いだったら2400メートルも問題ない。来年が本当に楽しみですね」

 騎手時代に08年GIスプリンターズS(スリープレスナイト)を含むJRA通算570勝を挙げた上村調教師も「三冠を獲るような馬になってほしいですね」と語るほど、サートゥルナーリアへの期待度は高まるばかり。ただ、ミルコに限っては2週前の2歳GI朝日杯フューチュリティステークスをアドマイヤマーズで勝っているだけに「同じレースでかぶらなかったらいいんですけど(苦笑)」と、贅沢な悩みを抱えながら新年を迎えることになりそうだ。

読者の皆さま、2018年もありがとうございました

2019年のJRA年間プロモーションキャラクターに新たに加わる葵わかなさん(左)、中川大志さん(右) 【スポーツナビ】

 さて、JRAは本日を持って2018年の全日程を終了。皆さまにとって、どのような競馬の1年でしたでしょうか? とにかくアーモンドアイとルメールに驚かされた1年だったようにも思いますし、秋は外国人騎手一色になってしまいましたが、春を振り返れば、福永祐一の悲願初ダービーがあり、和田竜二の17年ぶりJRA・GI勝利がありと、花の12期生と同世代の自分としては嬉しいドラマがたくさんありました。

 馬券に関しては、有馬でミッキーロケットがゴール寸前4着に落ちて血管がブチ切れそうになりましたが、悲喜こもごもあるからこそ競馬は楽しい(有馬リベンジと思って、同じ音無ミッキーのミッキーブラックをしこたま買ったので、今のところ“悲”の方が大きいですが)

 2019年はどんな競馬のドラマが見られるか、期待に胸を膨らませつつ、東京大賞典と競輪グランプリでついでに薄くなった財布も膨らませようと野望を抱きつつ、読者の皆さま、今年もありがとうございました。それでは、よいお年を……。

(取材・文:森永淳洋/スポーツナビ)

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