連載:Jの未来を担う高校生たち

選手権に届かなかったJリーグ内定者たち 次なるステージでの飛躍を目指す11人

川端暁彦
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高校サッカーのすごみは「裾野の広さ」

川崎フロンターレの加入が決まっている原田虹輝 【川端暁彦】

 高校サッカー選手権に出てくる選手ばかりが、高校サッカーの輩出するタレントではない。

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 こう書くと「何を言ってるんだお前は」と言われてしまいそうだが、しかしこれもまた一側面なのだ。高校サッカーのすごみは裾野の広さにあり、4000校を超えるチームの選手たちが日々トレーニングを重ねている。選手権本大会に出られるのは、そのうち48校。力のある選手が必ず出てくるわけではない。

 ワールドカップ・ロシア大会を戦った日本代表を思い出してみても、たとえばMF長谷部誠は藤枝東高校の一員として3年夏の高校総体(インターハイ)で準優勝を飾っているのだが、それほど強力なチームでも、選手権出場は果たせなかった。浦和東高校出身のGK川島永嗣も、3年生のときは埼玉県予選で涙をのんでいる。強健で個性的なディフェンス陣が印象的な好チームで、関東大会などで結果も出していたが、それでも勝てるとは限らないのが高校サッカーである。

 今大会も予選で多くの好チーム、名手が選手権に届かなかった。本大会に出場するJリーグ内定選手は8名だが、予選で敗退している内定選手は11名(いずれも12月6日時点)という数字が示すとおりである。連載の最後となる今回は、惜しくも晴れ舞台に届かなかった選手たちにフォーカスしてみたい。
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著者プロフィール

1979年8月7日生まれ。大分県中津市出身。フリーライターとして取材活動を始め、2004年10月に創刊したサッカー専門新聞『エル・ゴラッソ』の創刊事業に参画。創刊後は同紙の記者、編集者として活動し、2010年からは3年にわたって編集長を務めた。2013年8月からフリーランスとしての活動を再開。古巣の『エル・ゴラッソ』をはじめ、『スポーツナビ』『サッカーキング』『フットボリスタ』『サッカークリニック』『GOAL』など各種媒体にライターとして寄稿するほか、フリーの編集者としての活動も行っている。近著に『2050年W杯 日本代表優勝プラン』(ソル・メディア)がある

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