アーモンドアイはジェンティル級か!? JC過去10年データから好走期待馬を探る

JRA-VANデータラボ

3歳牝馬による制覇なるか

 東京競馬場で第38回ジャパンカップが行われる。創設当初は海外馬が力の差を見せていたが、近年では日本馬が12連勝中と圧倒している。今年は秋華賞で牝馬三冠を達成したアーモンドアイが出走予定。2012年のジェンティルドンナ以来となる3歳牝馬による制覇なるかに注目が集まる。今回はジャパンカップ過去10年のデータから好走期待馬を探っていきたい。なお、データ分析にはJRA-VAN DataLab.とTARGET frontier JVを利用した。

ジャパンカップの人気別成績(過去10年)

表1 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 まず表1は過去10年の人気別成績。1番人気馬は一昨年のキタサンブラックら3勝をあげ、連対率60%・複勝率80%と高い。1番人気に推された日本馬はすべて4着以内と上位で安定している。以下、4番人気馬が最多タイの3勝、2・3・5・9番人気馬が1勝ずつ。9番人気馬の勝利は08年スクリーンヒーローで、近9年は上位5番人気以内の馬が勝利している。

 2着馬も7番人気以内におさまっているが、3着馬は下位人気まで幅広く分布。馬連での万馬券は1着ショウナンパンドラ(4番人気)、2着ラストインパクト(7番人気)で決まった15年のみで、比較的堅い決着が多い一戦だ。

ジャパンカップの枠番別成績(過去10年)

表2 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 表2は枠番別成績。最内の1枠に入った馬が昨年のシュヴァルグランら最多の3勝をあげ、勝率・連対率・複勝率いずれもトップだ。昨年は1・2着馬が該当しており、近4年で毎年1頭は3着以内に入っている。東京芝2400mのコース形態上、内の好位置を取りやすい1枠の優位性があらわれている。今年も1枠に入った馬は要注目だ。全体的には内枠と8枠の好走馬が目立っており、4〜7枠はやや不振傾向にある。

ジャパンカップの年齢別成績と性別成績(過去10年)

表3 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 表3は年齢別成績と性別成績。まず年齢別では出走数が最も多い4歳馬が一昨年のキタサンブラックら最多の5勝をあげ、勝率トップ。連対率・複勝率トップは3歳馬で、12年ジェンティルドンナら2勝をあげている。また、5歳馬は昨年のシュヴァルグランら3勝で、複勝率は3歳馬に迫っている。なお、6歳馬は3着以内馬がおらず、不振傾向。ただ、上位人気に推された馬はほとんどいなかった点に注意したい。7歳以上も連対なしだが、3着馬2頭はともに10番人気以下の伏兵だった。

 性別成績では、牝馬が15年ショウナンパンドラら5勝をあげ、勝率・連対率・複勝率いずれも牡馬・セン馬を圧倒している。なお、3歳牝馬は【1.1.1.7】で13年デニムアンドルビーが2着に好走して以来、近4年は3着以内馬が出ていない。

ジャパンカップの前走レース別成績(過去10年)

表4 【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 表4は前走レース別成績。出走数が抜けて多い天皇賞・秋組が15年ショウナンパンドラら最多の5勝をあげ、一昨年を除いて毎年1頭は3着以内に入っている。この組の3着以内馬17頭中13頭は前走の天皇賞・秋で4着以内に入っていた。前走6着以下から巻き返した4頭は過去に菊花賞もしくは天皇賞・春で4着以内に入った経験があった。

 京都大賞典組は一昨年キタサンブラック、昨年シュヴァルグランと近2年続けて勝利。昨年のシュヴァルグランは京都大賞典3着(M.デムーロ騎手)からボウマン騎手に乗り替わって勝利をおさめた。また、アルゼンチン共和国杯組と秋華賞組は前走1着馬だけが好走している。ちなみに前走海外レース組の好走は凱旋門賞組に限られており、凱旋門賞組の3着以内馬はすべて日本馬だった。

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