国際大会の経験をより多くの職員へ 東京五輪へ向け、世界バレーで得た学び
ツアーは10月1〜3日に横浜アリーナで計5回行われ、のべ97名が参加。自治体や民間企業・団体などからの出向者が多い組織委員会では、大規模なスポーツ大会の運営に携わったことのある人が多くはない。視察ツアーは、スポーツの国際イベントがどのように行われているかを生で見てもらう貴重な機会となった。今回は藤野さんにツアーの内容やその意義、参加者の声などを紹介してもらった。
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とにかく「現場を知ってもらいたい」
世界バレーで組織委員会の職員向けに視察ツアーを行った藤野さん 【スポーツナビ】
参加者は会場運営やセキュリティ、医療や輸送の担当者のほか、他競技のスポーツマネジャーなどさまざまです。参加者には視察の前に会場の図面などをあらかじめ共有し、各自が視察ポイントを頭に入れて周っていました。
会場の図面を見せながら運営の全体像を説明した 【スポーツナビ】
視察ツアーで受けた質問から感じたこと
ツアーでは控え室などの裏側だけでなく、試合が行われるコートなども視察 【スポーツナビ】
組織委員会には現在約2000人の職員がいて、出向元もさまざまです。職員は、今後もさらに増え続け、大会本番時にはおよそ8000人になる予定です。今回のように、国内の身近なところで国際大会が行われ、運営の様子を実際に見てもらい、それが今後、職員の日々の業務運営に少しでも役立つことができたのであれば、視察を企画してよかったなと思っています。
バレーボールの経験値を他競技にも生かして
職員には実際の試合も見てもらうことで、自分たちの仕事が大会の盛り上げにどうつながるのかを感じてもらった 【写真:森田直樹/アフロスポーツ】
視察ツアーは昨年のワールドグランドチャンピオンズカップ(グラチャン)でも実施していて、来年のワールドカップでも行いたいと考えています。おそらく、これだけの国際大会を毎年日本で開催している競技は他にあまり例がありません。競技運営の経験値はどのスポーツよりもあると自信を持っています。中には、国際大会を日本でなかなか開催できない競技もあると思います。ですから、バレーボールのためだけではなく他の競技も含めて、東京大会の成功のために私自身の経験が少しでも役に立てればいいなと思っています。
プロフィール
1987年、神奈川県出身。成城大学卒、筑波大学大学院修了。高校、大学とバレーボール部に所属。2010年より公益財団法人日本バレーボール協会において世界選手権、ワールドカップ、ワールドグランドチャンピオンズカップ等の主要バレーボール国際大会の運営に携わる。現在は、公益財団法人東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会のバレーボールスポーツマネジャーとしてバレーボール、ビーチバレーボールの競技運営を統括している。
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