紀平梨花「真央さんに近づけるように」 NHK杯出場の日本勢が一夜明け会見

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宇野「皆さんの期待に沿った演技がしたい」

男子シングルでは宇野(中央)が2試合連続の優勝でファイナル進出を決めた 【坂本清】

(ミスの出た4トウループの順番を入れ替える構想もあったという話だが)いろいろ考えてはいたんですけれど、やはりジャンプの位置を変えるよりも先に、体が動きすぎてしまう、行きすぎてしまうということについて、どうやっていくべきかということを、もう少しだけ補足したいと先生に話しました。次の試合はまた同じような構成にしようと思います。ショートでのトウループの失敗は、本当に思い切りいって失敗した。フリーも思い切りいっても成功する確証がないからこそ、考えて自分を信じたというよりも、いつの間にか自分を信じて演技をしていたような感覚があります。

(GPは2試合が終わったが、現時点での手応えは?)そうですね。去年よりはすごくスケートにうまく向き合えているかなと思います。練習の仕方だったりとかも、濃い練習が行えているなと。ただ、どれだけ練習がよくても、試合でやるのはすごく難しいなというのも痛感しています。去年は楽しもうという思いもありましたが、今年は楽しもうというのはあまりなく、責任感を持って良い演技をしたい。うまくなりたいと思いましたし、期待に沿える選手になりたいと強く思いました。

(新ルールへの対応については)そうですね。新しいルールになって、僕の中ではそのルールに慣れていますが、やはり失敗が大きく点数に影響する採点だと思うので。僕で言うと4サルコウがリスクが高く、成功しても今のところ回転不足ばかりなので、あまりないかもしれませんけれど、それが自分の武器になるよう安定させれば、新しいルールでも武器になっていくんじゃないかと思います。新しいルールだからジャンプの構成を下げるのではなく、安定させることができればいいと考えているので、この構成が自分の簡単にできる構成になったらいいと思います。

(4ループではなくサルコウになったのは?)ループもそろそろ(練習を)再開しなきゃなとは思っていますが、実際に構想には入れていないです。ループは決まったらすごくきれいに決まるんですけれど、すごく精神が磨り減るというか。練習でもすごくループに練習時間を持っていかれるというのが多かったです。サルコウは回して転ぶ、ですがループはハマらないとずっとパンク状態になってしまうので、練習でもループに気を取られてしまいがちだったなというのがあり、練習のときに邪魔にならないジャンプということでサルコウにしました。

(濃い練習ができているとのことだが)去年は全日本が終わってからは、すごく悔しくていい練習ができるようになったなと思いましたけれど、それが今年は最初からできているかなと。ただ、練習ができていることに対して、なかなか試合ではできていないなというのがあります。それはもう試合の難しさであり、魅力でもあると思うので。難しい中でやるからこそ、やりがいがあるのかなと思います。(練習のレベルが上がったことによって)自分に期待はしていますね。だから落ち込んだりとか、悔しいと思うことが去年よりは多くなっていると思います。悔しいと思っているうちは、もっともっとうまくなりたいと思っているということなので、シーズンに何回かは良かったと思える演技をしたいと思います。

(責任感を持って演技ができるようになってきたとのことだが)今回の試合では皆さんの期待に沿った演技がしたいとショートが終わってからも思っていましたし、これまでの僕だったら気にしないようにしようとか、いろいろ考えていたんですけれど、ちゃんと皆さんの期待を受け止めて、それに見合った演技をするというのをしたいなと思っていました。(NHK杯は)もうちょっといい演技だったら、すごく喜ばせることができたかもしれないですけれど、まあ悪くはなかったので。内容としてはまだまだだなと思うので、もっとこういう状況の中でいい演技ができたらと思います。

山本草太(中京大)「もっと成長したいという意欲が湧いた」

初めてのGPシリーズについて山本は「もっと成長したいという意欲が湧いた」とコメント 【坂本清】

(初めてのGPシリーズだったが、一夜明けて今の気持ちは)また次の試合に向けて頑張っていきたいと思います。(悔しい気持ちを味わったと思うが課題は)もう少し集中したら、もっと良い演技ができたと思うので、もう少し集中力を持って、練習していこうと思います。ジャンプも抜けてしまったりというのがあったので、しっかりプログラムを練習していこうと思います。

(当初は「楽しむ」と言っていたと思うが、世界のトップスケーターたちと戦って、その気持ちに変化はあったか)もちろん楽しみたいと思いましたけれど、悔しい気持ちも味わいましたし、まだまだ練習していくしかないと思います。次の試合向けてしっかり時間はあるので、成長した姿、演技を見せられるように、やるべきことをしっかりとやりたいと思います。

(次に向けて挑戦していきたいことは?)挑戦という意味では、やはりジャンプですね。次のステップにつなげたり、もっと難易度の高いジャンプを組み込まなければいけないかなと思います。(その練習はもう始めている?)考えはありますけれど、まだ練習はできていないので、これからやっていきたいと思います。

(1年前に復帰した頃に、緊張なども含めてすべて新鮮な思いだと言っていた。1年が経って、試合を重ねて今心境の変化は?)ちょっと今回の試合ではそこまで考えられていなかったですね。もうちょっといい演技をしたかったというのはあります。ただ、他の選手はもっと難しいことをしていたというのもあり、僕もこのレベルでやっていかなければと思っています。公式練習からも、トップ争いの選手たちと練習できましたし、6分間練習もそうですけれど、本当にみなさんすごくて刺激を受けることができたので、良い経験になったと思っています。

(これまで出た国際大会と比べて、GPシリーズと何か違う点はあったか)シニアのGPシリーズは初めてでしたが、レベルの高い選手がたくさんいました。そういった意味でも、もっともっと成長したいなという意欲が湧きました。(自身のFSの見どころは?)一番表現したいことをコレオシークエンスに込めているので、そこをハイライトにしなくてはいけないという気持ちはあります。その後も見どころはたくさんありますけれど、もっともっと増やせるようにやっていきたいと思います。

佐藤洸彬(南部美人)「全日本では演技にうっとりしていただけたら」

全日本に向け「演技にうっとりしていただけたら」と佐藤 【坂本清】

(2年目のNHK杯、終わって一夜明けての感想は)やっぱり、もう少しできたんじゃないかなという思いが一夜明けてもっと強まってきましたね。(具体的そう思った部分は?)演技、新しくなったプログラム自体の完成度としても、もう少し練習してもっと良いものにできたんじゃないかという思いがあります。

(今後どの部分を強化していこうと思っているか)今回、フリーに関しては、前半部分はすごく良かったなと自分自身でも思うので、やはり後半でその力を継続できるように。曲と感情だったりというのも一致しないと、最後まで流れを続けるというのはできないのかなと思うので、もっと後半部分の演技に関して、見直していきたいなと思います。

(曲との感情について、当初「大人の色気」という目標を掲げていたと思うんですけども)そうですね(笑)。違った僕は見せられたかなと思うんですけれど、まだ色気としては全然足りないと思うので、全日本ではもっとムンムンにしていきたいと思います。(色気を出すためにどんな動作をしたい?)やっぱり失敗してしまうと、どうしてもその色気の部分が薄まってしまうと思うので。後は僕自身がうそをつけないというか、動揺してしまってそれが顔に出たり、演技に出てしまったりするので。そういう失敗をしても男らしく演技を続けたいなと思います。

(フリーでは4回転が決まったが)4回転は調子も良くて、精度も上がってきているので、後は本番でどう入れるかということになると思います。曲のタイミングであったり、力の入れ方だったりという部分をもっと見直して、1つずつ積み上げていきたいなと思います。(次は全日本だがそこへの意気込みは)全日本ではショートもフリーも、もちろんミスなく、その上でお客さんが演技にうっとりしていただけたらいいなと思います。応援よろしくお願いします。

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