涙とストレスの関係について
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感極まって出る涙、そのメカニズムをご存知ですか?
1つは、目が乾いたり、傷がついたり、などして眼が物理的な刺激を受けたとき。そしてもう1つが、強い感情を感じたときです。悲しいとき、嬉しいとき、感動したとき・・・感極まったときに涙が流れるのは、どのようなメカニズムなのでしょうか?
涙が流れるメカニズムには諸説ありますが、有力な説は1980年代にアメリカのウィリアム・H・フレイ博士が提唱した「有害物質を排除するため」というもの。彼の言う有害物質とはストレスを指しています。
人が嬉し涙を流すのも、受けた刺激を開放するためなのだとか。つまり、涙を流すことは体が自然にストレス解消しているということなのですね。
涙を流すことの効果
自律神経には2種類あります。
日中の活動的なときに優位になるのは交感神経、寝ている時やリラックスした状態で優位になるのは副交感神経と呼ばれるものです。
人がストレスを感じているときは交感神経が優位な状態にありますが、涙を流すことでそのスイッチが切り替わり、副交感神経のはたらきでリラックス状態になります。
このとき涙を我慢してしまうと、この自律神経のバランスを崩すことになります。
するとストレスは蓄積されたままになり、かえって逆効果になってしまいます。泣きたいときは泣くのが一番なのですね。
■セロトニンの分泌が増える
ストレスと密接な関わりがあるものに「セロトニン」があります。
セロトニンは幸せを感じたときに脳から出されるホルモンで、心の健康を保つ重要な役割を持っています。
セロトニンが不足するとイライラしやすくなったり、すぐに気分が落ち込みやすくなったり、してしまうのです。
涙を流すと、このセロトニンが大量に分泌されます。思い切り泣いたあとに気分がすっきりするのはこのためです。涙を流すことでセロトニンが分泌され、精神的に安定する効果があるのです。
わけもなく涙が出る理由
最近は、若い女性に「プチうつ」という症状が増えているそうです。共通しているのは、「わけもなく涙が出る」という症状。
通常、涙は悲しい・嬉しいなどの感情にともなって出るものですが、「プチうつ」の場合は突然わけもなく涙が流れます。
そしてそのあとにつらい・悲しい・不安といった感情がフラッシュバックのように押し寄せるという順番です。
プチうつにはほかにも、週に3・4日で夕方から夜にかけてひどくなり、過食しやすくなる、という症状もあります。
わけもなく涙が出る状態は、体がストレスを感じているという証拠なので注意が必要です。
涙が止まらないときはどうする?
承泣は瞳の瞳孔の真下、骨のきわにあるツボです。指の腹で少しずつ圧力をかけながら10秒間指圧します。すると自然に涙が止まってきます。
■続くようなら心療内科へ相談を
黙っていても勝手に涙が流れる状態が続くようなら、心療内科に行くことをおすすめします。
そのまま放置すると症状がどんどん進み、取り返しのつかない事態になってしまうかもしれません。以前の職場で同僚がうつ病で休職する以前にも、実際にそういう状態だったことがあります。
自覚がなくても思わぬストレスが隠されていることもあるので、専門家に相談するのが一番です。
泣くことでストレス解消!もっと上手に泣くには?
泣きたいような気分だけど涙がうまく出ない、というときは、いわゆる「泣ける!」「名作!」と言われる映画を見たり、感動的な音楽を聴いたりしてみましょう。
きっかけがあれば、あとは自然に涙が出てくるということもあります。
一人で思い切り泣くのもいいですが、信頼できる友達やパートナーがいるなら、「泣く」行為に付き合ってもらうのもおすすめです。
誰かの前で号泣することは、それだけでストレスを発散する強い効果があると言われているからです。
涙はストレスのバロメーター。生活を考えなおすヒントに・・・
毎朝日の光を浴びる、3食きちんとできるだけ同じ時間に食べる、軽い運動を取り入れるなどの規則正しい生活を心がけながら、打ち込める趣味を見つけることや、映画を見る、お風呂でリラックスするなどの方法でストレスを適切に発散していく生活を目指しましょう。
[文:ストレススキャン編集部]
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※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。
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