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2019年度のドラフト有力候補は!?
157キロ右腕の大船渡・佐々木に注目

佐々木に8球団以上の競合あるか!?

 誰が1番人気なのか――。評価が分かれた今年とは違い、来年は明確なナンバーワン候補がいる。それが佐々木朗希(大船渡高・投手)だ。1年夏にいきなり147キロをマークすると、その成長はとどまることを知らず、今年の春には152キロ、夏には154キロ、そしてこの秋には最速157キロまで到達した。最速何キロと言うと瞬間最大風速のことが多いが、佐々木の場合は初回から終盤までそのスピードが落ちることがなく、アベレージのスピードがとにかく高いのだ。


 そしてただ速いだけでなく、189センチの長身と長いリーチを持て余すことなく使えるフォームも一級品。高いレベルでの実戦経験がまだ少ないため投球術や駆け引きには課題が残るものの、スケールの大きさはダルビッシュ有(カブス)や投手としての大谷翔平(エンゼルス)に匹敵するものがある。春以降の成長度合いでは野茂英雄さん(元ドジャースほか)の8球団競合を上回る可能性もあるだろう。

甲子園で圧巻だった創志学園・西

今夏の甲子園初戦で創成館高から16奪三振、完封勝利で、一躍名前を轟かせた創志学園・西
今夏の甲子園初戦で創成館高から16奪三振、完封勝利で、一躍名前を轟かせた創志学園・西【写真は共同】

 佐々木以外にも高校生の投手に逸材が多く、西純矢(創志学園高)、奥川恭伸(星稜高)、及川雅貴(横浜高)、井上広輝(日大三高)、岡林勇輝(菰野高)、根本太一(木更津総合高)らが有力候補となる。


 この中でも現時点の総合力で言えば西が少しリードしている印象だ。圧巻だったのが夏の甲子園でのピッチング。初戦で優勝候補の一角に挙げられていた創成館高(長崎)を相手に被安打4、16奪三振で無四球完封という見事な全国デビューを飾ってみせたのだ。ゆったりとしたモーションで全身を大きく使って上から腕を振り、角度のあるストレートは常時145キロを超えるスピードがある。それ以上に素晴らしいのが変化球。ストレートと変わらない腕の振りから縦横二つのスライダーを操り、変化球同士でも緩急を使うことができるのが三振を奪える要因だ。故障さえなければ1位の有力候補になるだろう。

星稜・奥川は10連続奪三振を記録

今夏のU−18侍ジャパンで唯一2年生ながら選出された星稜・奥川。秋の北信越大会では10連続奪三振を記録した
今夏のU−18侍ジャパンで唯一2年生ながら選出された星稜・奥川。秋の北信越大会では10連続奪三振を記録した【写真は共同】

 この秋に圧巻のピッチングを見せたのは奥川だ。北信越大会の松本第一戦で初回の先頭打者から10連続奪三振をマークしたのだ。シャープな腕の振りから投げ込む最速150キロのストレートは数字に見合う威力があり、コーナーを突くコントロールも安定している。少しステップが狭くリズムが単調なのは課題だが、ボール自体の力は間違いなく本物だ。他に挙げた4人も既に全員が150キロ前後のスピードをマークしており、2年秋の時点でこれだけすらすら名前が出てくる年も珍しいだろう。


 投手に比べて野手はまだそこまで名前が出てきていないが、藤田健斗(中京学院大中京)、山瀬慎之助(星稜高)、有馬諒(近江高)、東妻純平(智弁和歌山高)など捕手の有力候補が多いのが特徴だ。

スケール大きいJR東日本・太田

 一方の大学生、社会人で目玉となりそうなのが、太田龍(JR東日本・投手)だ。190センチの大型右腕として高校時代から評判だったが、社会人の2年間で順調にスケールアップを果たしている。下半身主導のバランスいいフォームから投げ込む、150キロ前後のストレートを前面に出したピッチングは本格派そのもの。長いイニングはまだ不安が残るものの、今年の都市対抗では3試合11回1/3を投げて無失点と大舞台でも結果を残してみせた。現在行われているU−23ワールドカップの侍ジャパンを故障で辞退したのは気になるが、来年で高校卒3年目とまだまだ若いだけに今後の成長にも期待できるだろう。

国際経験豊富な明治大・森下

大分商高時代から日本代表の常連である明治大・森下。柔らかい投球フォームが特長。
大分商高時代から日本代表の常連である明治大・森下。柔らかい投球フォームが特長。【スポーツナビ】

 投手では津森宥紀(東北福祉大)、森下暢仁(明治大)、小木田敦也(TDK)、野村尚樹(東京ガス)、宮川哲(東芝)、立野和明(東海理化)など本格派右腕が多い。中でも実績で言うと森下が一番と言える。大分商高時代も3年夏に甲子園出場を逃しながらU−18侍ジャパンに選出され、大学でも2年時から日本代表の常連で国際舞台での経験は豊富。柔らかい腕の振りが特長で、コンスタントに150キロ近いスピードをマークする。緩いカーブで緩急を使えるのも長所だ。


 野手では高校生と同様に大学生捕手に好素材が多く、郡司裕也(慶応義塾大)、藤野隼大(立教大)、佐藤都志也(東洋大)、海野隆司(東海大)らの名前が挙がる。いずれも守備だけでなく打撃も目立つ選手であり、プロで不足している打てる捕手として注目を集めることになりそうだ。その他では三拍子揃ったヒットメーカーの柳町達(慶応義塾大・外野手)、抜群の守備とスピードを見せる小豆沢誠(JX−ENEOS・遊撃手)、巨漢のスラッガー片山勢三(パナソニック・一塁手)なども有力候補となるだろう。

西尾典文
西尾典文

1979年、愛知県生まれ。大学まで選手としてプレーした後、筑波大学大学院で野球の動作解析について研究し、在学中から技術解析などをテーマに野球専門誌に寄稿を開始。修了後もアマチュア野球を中心に年間約300試合を取材し、全国の現場に足を運んでいる

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